23年間ドイツ車に乗っていた僕が軽自動車に乗り替えした話(高速走行とACC)

 ハスラーの納車はスタッドレスタイヤだったので、夏タイヤにして、2週間ほど。初めての高速道路走行そして、ACC(アダプティブクルーズコントロール)を長時間試したので、そのフィーリングについて。

 納車後スタッドレスタイヤで、高速道路走行は一度試していて、そのときのフィーリングは、「とにかく真っ直ぐ走らない」だった。北海道の高速道路はアスファルトにうねりが多いのと、ゴムが柔らかいスタッドレスタイヤの影響が大きい可能性があったため、夏タイヤでの走行がどうなるか、というのは個人的にも非常に興味があった。

 前車が、フォルクスワーゲンゴルフやポロだったので、比較元として適切じゃないという指摘はありそうだが、こういった比較はあまり無いかもしれないので、それはそれで価値があるかもしれない。

本線までの加速フィーリングはGood

料金所や、パーキングエリアから本線へ合流するまでの加速は、ターボとモーターアシストが良い働きをしてくれて、80キロ、90キロくらいまで、余裕を持って本線へ合流できる。

100キロ未満での走行は、及第点

 さて、ハスラーの高速走行のフィーリングは、時速95キロ以下であれば、まぁまぁ許容範囲かなといったところ。夏タイヤはダンロップの「エナセーブ EC300+」というもの、名前から想像するに性能を燃費にふった、いわゆるエコタイヤかな。90キロから95キロくらいで走る限り、そこそこ真っ直ぐ走るし、ドライ路面で不快な振動もそれほどない感じ。

 また、その速度域であれば、エンジンの回転数も2000回転くらいなので、それほど騒々しくもない。かといって、静かかといえば全然静かじゃない。前車ポロもそんなに静かじゃない車だったけど、それより多少うるさいか、というレベル。これは感覚的なもので、測定器で測ったわけではないので、参考レベル。

 ただ、真っ直ぐ走るかと言うと、やっぱり、常にステアリングの微調整が必要な感じで、決して直進安定性が高いとは言えない。さらに、風の煽られ方もちょっと大きい。高速道路の風速の目安の旗?鯉のぼりみたいなやつが、真下を0度として、45〜60度くらいの風速でも結構な煽りを感じた。トンネル直前の風が乱れるシーンでは、結構、ステアリング持っていかれたので、トレッドの狭さと車高の高さの影響は大きいですね。軽自動車の宿命なんでしょうね。

 フォルクスワーゲンの車に乗っていたときは、強風下でも、極端な煽られ方はなく、風に煽られたとしても、ステアリングをゆっくり戻してやればいいよ、位の感覚。ゴルフは横幅1700mmを超えるサイズだったけど、ポロは1650mmくらい。それでも、横風でドキドキすることは一切なかった。

100キロ超えは、ダメダメ

 追い越し車線を走っていて、大型車両の前まで一気に行きたくて、アクセルを踏んで、120キロくらいになるシーンがあった。スピードはそこまで出ることは出るんだけど、フワフワフワフワして、とてもじゃないけど、このスピードを維持はできないなと思った。

 ゴルフ/ポロは、100キロを超えるとグッと、車高が下がっているのかと思うくらい、ビターっとアスファルトに張り付いて、ステアリングもガッチリ。130キロ、140キロくらいでもずっと安心して走っていられる感覚。

 日本の道路では不可能な速度域ではあり、陳腐な表現だけど、さすがはアウトバーンで鍛え上げられた足回り。軽自動車とドイツ車を比較することがナンセンスなのはわかっているけど、もう比較にならないくらいの安定感だったと。ポロの一番安いモデルで、230万円くらい。ハスラーの一番高いモデルで190万くらい。おそらく、お金をかけているところがぜんぜん違うんだろうな。

ACCフィーリング

ACC:アダプティブクルーズコントロール。いまどきの軽自動車にはついているんですよね。2015年頃に買ったポロにもついていて、高速道路に利用時にはとても便利な装備。

 2015年のポロのACCのシステムはミリ波レーダーを利用したもの。つまり、車の先端からレーダーを発信して、前方の車の反射の時間を利用して車間を計測する仕組みで先行車との調整を行う。

利点は、推測になるが、前の車の車種に関わらず、正確な距離を計測できる点が考えられる。

欠点は、トンネル内でレーダーが乱反射するためなのか、先行車を見失うことがある点。これにハマると、トンネル内で急に車が加速して、前の車にかなり近づいたときに正気に戻ったかのように減速し、結構こわい。
また、一般道のいろんなセンサーがある交差点などで、レーダーに悪影響を与えることがあって、警告表示が出るというのも、欠点だった。

 一方のハスラー。スズキセーフティのカメラを利用した先行車との距離計測。これは前車の大きさの差分で自車との距離が広がったとか、詰まったとかを判断するのかな?方式の違いのせいかどうかは、不明だが、ハスラーのほうが先行車との距離のちがいを敏感に検知するため、加速減速がギクシャクする感じがちょっと気持ち悪かった。
 エネルギーフローをみていても、回生ブレーキとモーターアシストが頻繁に切り替わっているのが見て取れて、もうすこし判断をゆるくしてもいいのにな、と思う。
これは、たとえばスピード設定を95キロにしていて、前車がそれよりも遅くて、スピードを抑えないとならないシーンで、頻発する。前車がいないときは、速度は上限固定なので、とくに不都合はなし。

ポロでは、あまり、ギクシャクした記憶がないので、どういうアルゴリズムで実現していたのか。手放した今となっては検証することもできないのだが。

ミリ波レーダーとカメラをデュアルでコントロールしてくれればいい感じで、制御できるんじゃないかなーと思った。たしかゴルフの新しいやつはデュアル制御だったかな。

結局ハスラーはダメなのか?

正直、高速道路を安心して走れるかという点で、比較するとハスラーはダメ。ただ、年に数回しか乗らない高速道路がダメだから、車としてダメかと言うと、そんなことはなく、以下の記事で書いたメリットのほうが、今の自分の車の利用スタイルにあっている。高速道路は「ゆっくり走ろう北海道」だね。

最後までお読みいただきありがとうございました。
 



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