真実の盗撮事件簿 九 信頼関係の破綻  

その後、和歌山県警警察本部より連絡を待つ中、先走った行動を取った事を今でも後悔している。

 その後悔とは、少しでも早く対策がしたいとの思いから、KK温泉の関連施設に勤務する友人を通じ温泉施設へ盗撮の現状と被害の実態を伝えたことである。

 私が友人を経由し伝えたところ、担当者の方より電話があり、「一度そのビデオを見せて欲しい」との申し入れがあった。

 私は担当者の方に、「私達が施設に出向くのではなく、当社にて確認して頂く」ことを条件として、見て頂く事にした。

 その理由は、膨大な資料である盗撮ビデオをもって行くには余りにも多すぎるし、ビデオデッキやモニターを含めると中途半端な荷物ではないからである。
施設の責任者の方が当社の事務所を訪れたのは、多分夜9時頃だったと思う。

 簡単な挨拶の後、私は調査に至る経緯と現状を説明した。その資料を見せた時点で担当者の顔は僅かだが引きつっていた。

 私達は盗撮ビデオが通常のセルビデオ店で販売されている事を証明するため、特にその浴場施設が盗撮されているビデオテープを事前に購入し、ワザとその担当者の前でパッケージを破り、ビデオテープをデッキに入れ再生ボタンを押した。その担当者はビデオを見るなり「この場所は当社施設であることには間違いありません。」とその事実を認めた上で「当社にも警察のOBがおりますので一度社に戻って対策を検討してみます。」と言葉を残し帰ったのだった。

 私達が和歌山県警を尋ねてから一週間を経過しても連絡がないため、新屋巡査部長に連絡をいれこちらから催促の電話を入れることに了承を頂いた。

 私は何度と佐竹刑事に電話を入れたのだが不在が多く、折り返し連絡を頂ける様にと対応の警察官に伝えていたところ、佐竹刑事から私の携帯に電話が掛かってきたのだが、その電話で警察の態度は急変したのだった。

 佐竹刑事は、「残念ながら、私達警察は民間の企業の業務に対し一切の協力は出来ません。」と冷たく、淡々と話すだけだった。

 先般、私が県警本部を訪ね話した時の対応と180度豹変した対応に不審を感じたのは言うまでもない。
 一方的に言いたい事だけを言う佐竹刑事に対し「協力ではなく、これは犯罪なんですよ」と言っても返ってくる返事もなく、一方的に電話が切れた。私はすぐに新屋巡査部長に電話をかけ、豹変した和歌山県警の態度を報告した。

 私からの報告を受けた新屋巡査部長も私同様に怒り、「そんな馬鹿なことはないやろう。」と言いながら県警に問い合わせたのだが、県警の対応は私に言ったのと同じ惚けた回答に変わりはなかった。

 「警察はこの現実をどう考えているんな!」という怒りはあるものの、あてにならないことが分かった以上、自力で盗撮犯罪を防ぐための策を取らなければならないことから、スタッフ・協力者の方と協議した結果、協力者の一人である化学薬品を浴場施設に納入しているH氏を通じ、同様に盗撮被害にあっている浴場施設に「盗撮の現状と実態について」話を持ち掛けて頂いた。その浴場施設とは、先にも書いた「K湯」である。

 当時、盗撮現場特定に協力を頂いていた、N氏とH氏は、浴場施設へ洗剤や薬品を納入していた業者でもあり、その職業柄力強い協力者でもあったことからお願いしたのだった。

 数日後、私は自分の耳を疑う様な返事をN氏から聞かされることとなったのです。その返事の内容とは、H氏が企業の方に盗撮の現状を伝えたところ「先日警察の方が直接来られその話については聞きましたよ。なんか悪質な探偵社が自社で撮影した盗撮ビデオを、あたかも本当の盗撮の被害があったかの様に見せかけて防犯機器を販売するところがあるのでご注意下さい。もし来ても相手にしないで下さい。近日中には逮捕しますのでってお伺いしましたが・・・そこの会社のことですか?」という返答であった。

 突然、降って湧いた話に驚いた私は「なぜ警察はその様な事を企業に言って回っているのか?」と。

 この時点では全く予想もしていなかった事態にとまどいを隠せなかった。ただ「これ以上他の店舗を回ってみても結果は同じなのは明白な事実」だという事は想像の範囲だったことから、その日をもって盗撮現場調査に関する一切の業務を停止したのだった。

追記
和歌山県警本部に、現場特定資料として・映像のキャプション・氏名・口座・電話番号等すべて判明している資料を持って行って、警察は民間と協力できないってバカとしか言いようがない。 そしてこれが和歌山アクション倶楽部の本物のDM広告です。
浴場盗撮発祥の地で、こいつらが本当の盗撮犯なんだからこれで動かない警察って無能としか言いようがない。 それよりМ興産P社に沢山の警察OBが天下っているから、そのOBを守るために子ネズミ探偵を犯罪者にしたのか。
馬鹿にするなよって本当に言いたい。 この時ほど悔しかった時はない。



 

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