『失敗の科学』 - マシュー・サイド
極めて平明で読みやすく、難しい・重要な話を子供でも分かるくらいに簡単に説明している。つまり最高ってことだ。素晴らしい。“複雑な話を簡単に説明する”——これが物書きが到達すべき最終到達点である。
下手に難解で勿体付けて、衒学を弄して煙に巻き、その実、大したこと言ってないのが最悪で、そういう奴は実際には文才がない。一見すると素人が書いたような単純な言葉で、重要なテーマを短く確実に読者に伝えている、こんな本を書く人の方が、透徹した洞察を持ち、それを間違いなく他人に伝える文才にも恵まれているのだ。
この感じ『ヤバい経済学』にそっくりだと思った。作者は同じ人なんじゃないかと思ったくらいだ。(違った。)
Twitterなんかで度々バズっていた戦闘機の話の元ネタがあったりした。多分この本が元ネタなんだと思う。知ってる話ばかり出てくる、というレベルの本だった。
昔イギリスの田舎の人がロンドンで初めてシェイクスピアを観た時「諺ばかり出てくる」と言ったそうな。これは逆で、シェイクスピアの芝居のセリフが諺になったのだ。同じような現象が今さらドラゴンボールとかジョジョを読むと起こる
— kihirohito (@kihirohito) February 11, 2016
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