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考古学のメモ

参考文献:白石太一郎編著『考古学と歴史』放送大学教育振興会、2004年

欧州の時代区分
旧石器時代(地質学の更新世=氷河時代=1万年以前の時代;打製石器が用いられた時代)
※旧石器時代後期=縄文時代草創期 ヨーロッパにおける旧石器時代にあたる時期に日本では磨製石器が使用されていた
中石器時代(完新世になったが、農耕牧畜が行われていない)
新石器時代(完新世になり、農耕牧畜が開始;磨製石器が用いられた時代)
青銅器時代
※中国だと殷・周時代が該当。朝鮮半島と日本は該当しない区分
鉄器時代

縄文時代

土器形式により6つの時代区分:
草創期、早期、前期、中期、後期、晩期

弥生時代の始まり

環濠集落・水田稲作の本格開始。紀元前10世紀前後
(西周王朝の成立と東方進出)

弥生時代前期末

朝鮮系青銅器の本格採用。紀元前5世紀前後
(中国戦国時代の開始)

弥生時代中期末

中国鏡の本格採用。紀元前1世紀
(前漢王朝への遣使の開始)

弥生時代の終わり

中国鏡の分布の変化(北部九州から畿内中心へ)。紀元後3世紀初頭(帯方郡設置、赤壁の戦い)
東日本、濃尾平野中心に前方後方形墳丘墓。3世紀前半
卑弥呼在位
前方後円墳の卓越。紀元後3世紀中頃
(古墳の出現、初期ヤマト政権の成立)

古墳時代

  • 環濠集落がみられなくなる(安定した時代)

  • 首長層が一般集落を出て、別に居館を構えるようになる(支配者と被支配者が明確に分離)

古墳時代中期

文化に大きな変化(5世紀初頭)
騎馬文化を受け入れ、古墳で馬具の副葬が始まった
馬具は木工、皮革、金属工芸といった総合的な技術が必要
本格的な文字の使用
日本列島の文明化が進む

古墳時代の終わり

仏教の受容(6世紀)
前方後円墳の造営停止@近畿地方(6世紀末~7世紀初頭)推古朝
前方後円墳の造営停止@東日本(7世紀初頭)推古朝
飛鳥寺の建立(6世紀末~)百済の技術者による指導
大型の方墳や円墳@関東地方(7世紀前半)
寺院の巨大な塔が競って建てられる@東アジア(7世紀前半)
大王墓の八角墳化(7世紀中頃~8世紀初頭。大化改新~律令国家成立期)
豪族の古墳の終息、群集墳(7世紀後半)
※古墳終末の過程が、新しい中央集権的な古代国家の形成過程と表裏関係

飛鳥時代

飛鳥寺の南に位置した大王の宮:
舒明の岡本宮、皇極の板葺宮、斉明の後岡本宮、天武の浄御原宮
地方では7世紀中頃から評(郡)の設置が始まっていた


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