夫の顔面のはなし

インターネットの夫は非常に気持ち悪い。

夫をフォローしてる9割の人が抱く印象だと思う。ただ気持ちが悪いと言っても清潔感のある気持ち悪さだ。潔い気持ち悪さとも言う。(そんな言葉は無いが)嫁である私から見た印象なので人によってはドブみたいな気持ち悪さかもしれない、自信はない。

そんな感じなので結婚した当初は共通のフォロワーに「なぜあんな人と結婚したの?」と聞かれた。これでもかなりオブラートに包んだ言い方だ、恐らく「なぜ人間と結婚しないの?」という意味だろう。

そんなの決まってる。夫は顔面が良かった。

「良い」というのは私の「良い」であり貴方の「良い」ではないので夫のTwitterアカウントを遡って探したりせず黙って好きな顔を想像してほしい。(これは貴方のために言っています)

インターネットの夫も実際に初めて会った時の夫も中身に大差はなかった。(当時はもちろん夫ではない)つまり気持ち悪かった。でも顔が良かった。髪はボサボサで白くて細くてメガネのオタクだったけど、顔が良かった。初めて食事に行って「鶏とカシューナッツの炒め物」を食べてる時も公園で馬跳びしたときも顔が良かった。食事は割り勘だし馬飛びは私を馬にしたけど顔が良かった。

経済力も2人で頑張れば生きていける程度にはあったし、顔が良いし、知識もあり、勉強もしてて、顔が良く、結婚の意志もあり、顔が良いので結婚した。当初は歩き方さえも気持ち悪くて大喧嘩したりしたが、顔が良いので何とかなった。

「なんで結婚したの?」って聞かれるたびに顔が好きだったのでって言うと(苦笑)みたいな空気になるけど朝も夜も「帰ってきたら絶対殺すぞ」という気持ちでゼクシィ(家にある一番強い武器)を握りしめてる時でさえ顔が良いと「顔の良い夫だ・・・幸せ・・・」となり全て許されるのだ。(全て許されない時もあります)

家に帰ると好きな顔面が居るというだけで幸せになることもある。たとえそれが家で一人ニンニクたっぷりの料理を食べ靴下を脱ぎ散らかし朝からコタツでスマブラをしてる夫だったとしても・・・