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ジークとピークの関係を考察【進撃の巨人】

以下語ることはすべて私の考察(妄想)である。そして些細なネタバレを含む。


進撃の巨人の登場人物であるジーク・イェーガーとピーク・フィンガーは同じ名誉マーレの戦士としてそれぞれ【獣の巨人】と【車力の巨人】の継承者である。パラディ島の敵情視察では共に任務を遂行していた。

私はそんな2人がもしかして恋人、或いは恋人予備軍なのではないかと考えている。この考察は根拠2割と願望8割で形成されているためにほぼ妄言と言っても良いだろう。
だが読者の利になり得ない話しで良ければ聞いて欲しい。傍観者に過ぎない私の妄想話を。


根拠①お互いの呼び方


まず、ジークはピークをちゃん付けで呼んでいる。何とも可愛らしい呼び方ではあるが同じ戦士であるアニに対しても同様であるためそれが彼の年下の女性に対する接し方であると推測できる。一方ピークはジークのことを公式な場では戦士長と呼んではいるが、普段は呼び捨てで呼んでいる姿が作中で伺えた。

戦士としては後輩の立場にあるポルコは勿論、他の戦士も歳上であり戦士長であるジークには敬意を示すに相応しい呼び方を適用している。

その中で唯一ジークを呼び捨てにするピークは戦士の中でも飛び抜けてジークと仲が良いのだろう


根拠②ジークのピークに対する接し方


ジークは作中、やたらピークをべた褒めしている。「流石ピークちゃん」という台詞は読者ならば誰もが覚えのあるフレーズだろう。勿論、ピークには褒められるに値する洞察力や知力があり他の戦士と比較しても戦士としての能力は抜きん出ていると言ってもいい。しかしジークの褒め方は些か過剰とも受け取れる。まさかピークのような優秀な戦士に対して高度な煽りを披露するとは考えにくいのでこれは彼が本当に彼女の能力を買っているか、彼が個人的に彼女を可愛がっているかのどちらかだろう。
そして、ピークが渡した酒によって嘔吐したコルトに対して「ピークちゃんの思いやりを列車にぶちまけるなんて」と冗談めいた非難をしている所を見るに、それが本気の発言では無いとは言えジークなりに彼女を立てている、尊敬していると受け取れる。またアニメ版の戦士候補生時代にはポルコとライナーの喧嘩を傍目に「行こうピークちゃん」と他の候補生を差し置いてピークのみを名指しで連れ出している。
この2つを考慮した上でもう一度考えれば、彼女の能力を買っている、彼が個人的に彼女を可愛がっている、そのどちらともが正解であると推測できる


根拠③ピークのジークに対する接し方


ピークは作中でジークを真顔で見つめるシーンが多い。彼女は長い付き合いの中でジークが常に嘘をつき続けてると感じ、4年前のパラディ島にてそれが確信に変わったとエレンに話していた。それはまるで、ジークが悪魔の末裔である存在に自分が味方だと発言している事実よりもジークが初めて本音を語ったことの方が重要であるかのような口ぶりであった。始祖の巨人の発動条件を探るための演技だと言えばそれまでだがそもそも聡い彼女が4年前のジークの問題発言を帰還後すぐマーレ軍へ報告していないことも中々問題な気がしてくる。
この事が故意であるならばピークはマーレ軍<戦士達といった順に優先順位を設定しているのかもしれない。

また、ジークを撃つピークの表情はどれも大変苦しそうにしておりマガトの指示にも若干対応が遅れている節がある。ジークが生きていた際も「…ジーク」と思わず名を呟くなど彼女の心境が伺える。

これは元味方を撃つとなるならば誰でも当てはまりそうな感情な気もするが貴重な供給なので敢えて記載させて頂く。

根拠④イェレナの存在にいち早く気づいたピーク

自身とポルコを落とし穴へと誘導したマーレ兵の姿に見覚えを感じ、後にそれがイェレナであったと突き止めたピークはマガトにその理由を「個人的に興味があったから」と語る。そしてその要因をイェレナがジークの信奉者であるからと続けた。

イェレナがジーク信奉者であることがピークの言う個人的興味の原動力であると仮定するとピークの思惑が2つ程浮かび上がる
①ジークを想う者としてイェレナを深く意識していた。
②イェレナがジークを信奉する理由とジークのみが持つ巨人操作能力の関連性を人知れず推理していた。

原作ファンとしては②の方が辻褄が合う気がするが①の可能性が全く無いとも言い切れない。そもそも②が正解であったとしても誰に相談するでもなくジークの謎について真実を知りたがっていたのならば、何かしら想いがあると捉えても問題無さそうだ。


根拠⑤ピークの偽装死体に対して


上記にて少し記載したが物語が後半に差し掛かり、ジークとピークが敵対する間柄へと発展する。ジーク本来の目的が戦士側、そしてエルディア人とは相容れない方向性であることが発覚し、その目的にはただならぬ執念と想いが込められていたことからこれまで苦楽を共にしてきた同士達を裏切ることすらも厭わないといった覚悟が分かる。そのため必然的にピークが属しているマーレ軍と殺し合うことになるのだがその際ジークの視点から車力の巨人が蒸発して草臥れている様子が目に入る。これは事実上車力の敗北を意味することになり、ピークの生存が絶望的であることを示しているがその様子を確認したジークは一時を争う戦いの最中にも関わらず一人物思いに耽っていた。

陽動作戦の布石にしてはあまりにも感傷的な表現だと個人的に思うのでやはりジークはピークにそれなりの思い入れがあると言ってもいいだろう


最後に


以上がジークとピークの関係を示唆するものであればという私の願望でした。
二次創作の動機としては十分なこじつけだがやはり公式に向けての考察となると根拠が弱い気がする。しかし始祖奪還に出向いた4人とは別に、マーレに残り5年もの間他国を牽制していた2人の絆は他の戦士よりも深いことだろう。任期が迫っている2人には今後の進展を期待することは出来ないのだろうが、私は願うしかない。私には何も変えることはできないのだから。