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仮説・イジメ問題

子ども達と遊んでいて、
盛大に転倒して骨折しましたが、
かなり回復してきました~。

子ども達の話しについていけず、

頭が固くなってる予感がしたので、

Nintendo Switchを買って、ゼルダをやってましたが、

凄すぎですね~「ブレワイ」。

そんな中で、ポケモンの最新作も買いました。


正直、さすがに精神的にキツいかもと(笑)

と、

思ってたんですが、

めちゃくちゃ面白く、物語も素敵。


ポケモン任天堂が作ってるわけですもんね、


マリオみたいに誰もが楽しめる遊びにしてくれてる。

このポケモンの物語の中で、特に良いなと感じたのが「スター団」という組織の話。


なんと最新作のポケモンは「学校」に通いながら冒険してくのですが、

ポケモンお馴染みの「悪の組織・ロケット団」のようなマフィア集団が、

今回のポケモンでは不良学生のような子達で、

彼らは生徒や先生達から恐れられているのですが、、

じつは彼らは「イジメられていた子」「不登校だった子」が集まったメンバーで、

その学校マイノリティのみんなが団結して「スター団」という組織を作り、

イジメ主犯格の子達や、無理解・無視を決め込んでいた先生達全員を学校から追い出した。

という、背景が語られていく。

しかし、実際それで学校に行きやすくなった子ども達がたくさんいるのにも関わらず、彼らスター団の面々は周りから恐れられていて、

いまも不登校が続いている状況だと。

なんとポケモン最新作の主人公の行く手を阻む組織は、

 イジメられていたり、不登校だった子達が団結して
作った、

「義賊」のような存在でした。

そして、主人公は、学校の校長先生に頼まれてこのスター団の調査をしていくわけですが、

その中で、

彼らが「加害者ではなく被害者だった」という事実が次第に分かっていく。

私も人生いろいろ経験してきましたが、

ある程度、この理不尽な社会を生きてると分かること
だと思うのですが、、


悪者扱いされてるけど、

「加害者ではなく被害者だった人」

って、

世の中にたくさんいるわけですよね。


狂ってたのは、社会の方だったって。

もちろん、どっちが加害者・被害者ではない場合もあると思いますが、

それにしても「おかしいこと」ってありますよ。たくさん。

何事も弱い方が悪者にされるもんですね。そのバイアスに便乗する人もたくさんいますし。

ポケモンが「イジメ」というテーマをあつかっていて、

スター団がじつは加害者ではなく被害者で、

周りの優等生も、

先生も見てみぬふりをして責任ある立場の人間が何もしてこなかった中で、

自分達で立ち上がって、団結して戦って、

陰湿なイジメをやってた生徒も全員退学、見てみぬふりしてた無責任な教師も全員クビにまで追い込んだ、

それが正しいかどうかではないですが、

自分達で団結して立ち上がって、

「特権性を持って圧力をかけてくる理不尽な存在を追い出した」こと、

しかし、それでスター団の子達は、周りから恐れられるようになってしまって、いまも不登校の事実。

なんか妙なリアリティを感じるというか、

イジメ問題の調査を入念に行って出来た物語なのだと
感じます。

そして、一番スッキリしたのは、

主人公にスター団の調査を依頼した学校の校長先生、

この校長先生は、

スター団が前校長含むイジメに関わった全ての教師をクビに追い込んだことで、、

新しく赴任してきた校長先生だったのですが、


主人公と共にスター団の実態を調査し、

全ての事情を知ったあとに、

前のふがいない校長や先生達に代わって、

スター団のみんなに「謝罪」した。


そして、スター団へ、学校の秩序を守る存在として風紀委員のような役割を与えたのですよ~、、

これでみんな学校に来れるわけで。

スッキリしました。

この校長先生がカッコイイ。


以前のイジメ問題とは直接的には関係なく、

むしろ新しく赴任して厄介事を押し付けられた形なのに、

文句1つ言わず、

丁寧に問題と向き合って、

そして、現在も不登校で学校に居場所をなくしてる
スター団の子ども達へ、

学校&大人の代表として「謝罪」し、


さらには学校の秩序を守る存在として、

スター団へ「学校の中に正式な立場として」、

「居場所を作った」。



子ども達にとって、本当に信頼できる大人がいることって、とても大切なんですね。

優先順位が何か?ですよね。

問題解決方法の前に、何が優先順位なのか?


学校の都合か、先生方大人のメンツか、関係機関・行政・責任者の立場か?

この校長先生は、優先順位を「子ども達の気持ちと未来」を一番にして考えていたと感じます。

イジメ問題で、苦しんでる「子ども達の気持ち」をまず一番に考えて行動する。

優先的に守るために動く「べき」なのは、

子ども達の1人ひとりの気持ちと未来だろうと。



周りの大人がその認識を共有して持ってなきゃ、

子どもの心の安全を守れないなと感じます。

革新性があるとか、教育・研究能力が優れているとか、事務や経営手腕が優れているとかではなくて、

子ども達にとっていつも味方で、信頼できる大人であること。

まず第一にそういう存在でありたいですね~。


と、イジメ問題を扱う最新作のポケモンと、その物語を通したメッセージにとても心動いたのですが、

世界中のイジメに苦しむ子ども達とか周りの人、辛い気持ちの人へ届くといいですよね。

そして、

「イジメの研究」というのは、やはり深く進められていく必要性のあるものなのだと考えます。

子ども達も大人も深く関わるイジメ問題にこそ、


クリエイティブの力が必要なのかもしれませんね。


とても難しい問題だからこそ。

創造的な解決策。


イジメを取り扱った小説と言えば、いろいろあると思いますが、

個人的に思い入れ深いのが、

萩原浩さんの、

『コールドゲーム』

という小説。


萩原浩さんというと、

アルツハイマー病を扱った『明日の記憶』とか(記憶をなくしていくことをどう考えるのか?最後の結論が素敵ですよね。もう一度、同じ人を好きになること)、

ポケモンにしても、小説にしてもネタバレしまくってますが(笑)

萩原浩さんは、他にも新しい家族の形を描く作風のものがあると思いますが、

『コールドゲーム』はけっこう萩原浩さんの初期作品で、かなり怖いサイコなミステリー小説。

萩原浩さん最古期のサイコミステリー小説。

『コールドゲーム』

わたし、この小説大好きで。

兄に薦められて読んだのですが、

とにかく怖くて、先が気になるミステリーです。

『コールドゲーム』は、イジメの復讐がテーマの作品。

主人公は、イジメには加担していなかったが、


近くでイジメを目撃していた(クラスメートだった)

「傍観者」の立場。

イジメの復讐は、

犯人のイジメ復讐ノートに「復讐方法」が記載されていて、

イジメの主犯グループ、周りの大人、傍観者だったクラスメート等、関係した全員への「復讐」の内容が書かれているのです、

これがまた怖くて戦慄しますが、

このノートに書かれた復讐方法で、とある中学校のイジメ問題に加担した人達が、つぎつぎに復讐されていく、

そんな一連の事件が起きる、、、。

犯人は、イジメを受けていた、、、あの人?

真犯人の存在がとにかく悲しい小説ですが、


イジメ被害者やその家族の絶望や悲しみ、そして怒りを、、

感情をえぐられるように、

とても考えさせられる作品だと感じます。

主人公が「イジメの傍観者」だったことも、とても考えさせられます、、、

主人公は、イジメ復讐ノートにどんな内容で復讐されることが書かれていたでしょうね、、。

当事者の立場から見て、傍観者はイジメ主犯格よりも罪は軽いのか重いのか?

もちろん、あくまでも「当事者の人の立場から見て」ですが、

でも、その当事者の人にとっての「事実」は何だったのか?

それを丁寧に考えないと、何の問題解決にもならない、向かわないと考えます。

多くの場合、だいたいの人が、

「主人公と同じような立場(傍観者)」であることが
多いと思いますが、、

カート・ヴォネガットの有名な小説。

大人になったいま、、カート・ヴォネガットが社会に発信したかったメッセージに昔よりも共感します。


主人公エリオット・ローズウォーターのとある台詞が好きなんです、、

恵まれない立場にいる人、弱い立場の人、

誰にも親切にすること、、

「それが僕の芸術なんだ」


という台詞(一言一句正確ではないですが、
こんな内容で私の記憶に刻まれてるんです~)

難しい社会課題から逃げずに、私も考え続けていきたい。

読んでくださり、ありがとうございます。

アートディレクターの仕事、
子ども達と接する仕事、

日課のアートの研究に、環境カードゲーム開発とか、

いろいろやっていますが、

新しい作品たくさん作っているので、

いずれnoteで発信できるのが楽しみです(いまは、まだそのタイミングではないのです。アートプロジェクトの企画中です)。

夏から秋への移ろいに色を借りるのも楽しみです。

自然龍。

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