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Innovationについて

Innovationは「起こせ」と言われて起こすものだろうか?起こさないと生き残れないような危機的状況、現状の課題を絶対に何とかしたいと本気で思う気持ち、世の中をよくしたい・変えたい・課題を抜本的に解消したいと思う湧き上がる情熱、若しくはInnovationを起こして歴史に名を残したいというような野心や新しいスタンダードを作って世界を覇権したいという支配欲、から起こるのではないか?(最後は邪心的だが)

Innovationが起きたのはどういうときか?歴史をたどってみるとどうか?例えば、氷河期に生き残るときの生物の進化、火の発見、石器の発明、電気の発明、産業革命は?車や飛行機の発明は?インターネットは?携帯電話・スマホは?明治維新は起こさないと国として生き残れない状況だった。在宅勤務導入、オリンピックは生死にかかわらないがコロナで生死にかかわる問題だった。

では、明治維新は誰がおこしたか?外様、異端児から起こった。既存の枠組みで既得権益を持っておらず不満があった、失うものが少なかった、新しいことを起こすことでチャンスを得ようという人たちから起こったのではないか?(歴史に詳しいわけではないが)

ベンチャー企業がInnovationを起こそうとするのは、そこに生き残りをかけている、既得権益がなく新たな土俵で勝ちにいくしかないからではないか。2代目には改革は起こせるのか?そういう意味において、大企業はまだいろいろなものに守られていているInnovationを本当に起こしたい、と思っているか?

企業にとって生き残れない状況=収益があがらず倒産してしまうこと。今、「Innovationを」と言われているのは、このままでは収益が出せなくなってきていると予想されてきているから。ただし企業の収益と、個々人の毎月の給与はそこまで連動していない。つまり個人の利益や生活に直結していないので、そんなに実感がない。起こさなく自分が勤務しているうちはまだ安泰、明日の生活には困らない、むしろ仕事が増えるという風に思っているのではないか。


これ何とかならないかなと感じた時、どこまで強く解決したいと思うか、そして何とかしようと真剣に考えてあらゆる手段を考えに行くことができるか

現状の不便に対してどこまで本質的な課題を想像できるか、理想像を考えられるか?

わからないことを百科事典で調べるのは大変と思う→でも一応調べられるからいいかと思う→百科事典の見出しの改良をしてみようかと思う→そもそも一つ一つの本を調べないで世の中にある情報全部から調べられないかと思う。本質的な問題は百科事典の問題なのか、情報の収集手段というところ捉えるか。

顧客ニーズは源泉だが、個々のニーズは顧客自体が思い描ける範囲での課題のとらえ方でのニーズでしかない。百科事典の見出しの改良してほしいと言われ、それがニーズだと捉えるだけでよいのか。顧客のニーズや見えている課題の積み上げだけでない、もっと根っこの部分の問題とそれが解決された世界を想像できるか?

インターネットがない世界で、インターネットがあるといいというニーズを考えられたか?電気がない世界で、電気というニーズを考えられたか?そこには飛躍があるが、まずは理想の姿を考える。どうなっていたいか、ということをとことんピュアに考えることから始まると思っている。その課題の本質をより追求し、その解決策を妥協なく追い求められる人が、新しい世界を創造する。他の人はその世界を示されて初めてそれがニーズだったと自覚する、というケースもあるのではないか。

一方やや矛盾するが、では、旧石器時代からいきなりインターネットは生むことはできたかというと、それは無理。やはり積み上げ・蓄積の延長上にはある。石器がなければ刀はできなかった、電話がなければインターネットはなかった。完全に0から1をつくるのではなくても、あちこちに散らばっている0.1をたくさん集めてつなげて1にしていく、どれとどれを掛けたら10にしていけるか考えられる、そういうことが必要ではないか。


国の歴史、その歴史に影響を受けた国民性はどうか?

米国はそもそも移民の国。一旗揚げたい人がイギリスから移ってきて、誰よりも最初にやりたい、先駆者になりたい、歴史を自分が変えて歴史に名を残したい、一獲千金を狙いたい、そういうカルチャーがしみ込んでいる

中国はどうか?清の時代まで覇権国家、覇権を取り戻しそうという国家戦略と結びついている、世界を支配したいという国としての欲求がInnovationを国家戦略として起こしている

では日本は?日本はこれまであまり侵略されてこなかった。単一民族国家、同じルールが浸透しやすく、そのルールの中で動き、協調して動いていくことが生きやすいというDNAが刷り込まれている。Innovationは起こす動機があまりなかった。


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