ギルドでインターンをしたら人生が変わった話。
2020年春、コロナ大流行、緊急事態宣言の中、私は大学を辞めた。1年生の終わりだった。
遡ること4ヶ月前、2020年の頭に初めて「オンラインサロン」という未知の世界に足を踏み入れ、そのオンラインサロンの代表であるシャンディさんの存在を知った。
(私が書いた記事!)
その頃の私は大学も辞めたいし、アルバイトもしたくないし、働きたくないし、「家とかスタバとかでパソコンをカタカタするライターだったら自分にもできるんじゃ?」と思いオンラインサロン「タビゼミ」のライターコースでライティングを勉強しようとしていた。ライターを舐めていた。
オンライン上だけでのやりとりで会ったことのない人とコミュニケーションをとることに抵抗があるなぁと感じていたら、タビゼミ代表のシャンディさんがSNSで「タビイク」の紹介をしていた。
「旅がしたいけどいきなり1人旅をするのが怖い人に向けた、旅人育成プログラム」というものだった。たぶん。旅初心者が10人前後集まり、旅慣れした引率がつくというもの。たぶん。
「タイで引率します!」とのことだったので、私はタイへ行った。それがシャンディさんとの初対面だった。
長くなるのでいろいろ割愛して簡潔にまとめると、タイから帰国して大学へ退学届を提出し、借金を背負ったニートになってしまった。
そんな頃に再びシャンディさんがSNSで「東京のシェアハウスに無料で住む代わりにうちの会社の仕事手伝ってくれる人募集!」と流していた。
東京、、、家賃無料、、、、、、、、
とにかく環境を変えたかった私は、コロナ禍で海外に行けないのなら東京にでも住んでみたいとゲストハウスのフリアコとかも探していたのでちょうどよかった。すぐに連絡した。
タイで会ったことはあるけど、当時はシャンディさんがどんな人かまだ知らなかったので連絡するのは緊張した。
「仕事の手伝いって何をするんですか?」と聞くと
「オンライン秘書みたいな感じかな!」と返ってきた。よく分からなかったけどなんでもいいやと思った。
「ギルドインターン」というLINEグループができ、同年代の女の子たちが5人入った。5人もいるんだ、、、、、、と少し萎縮した。
Zoomでギルドインターン1期のキックオフミーティングが開かれた時、全員年上で、アクティブに活動している大学生ばかりで、前のめりで、完全に萎縮した。
他の人は以前から少し会社の仕事を手伝っていた人や、「東京のシェアハウスには住まないけど会社の仕事を手伝ってみたい!」と意欲的な人たちしかいなかった。「東京、、、家賃無料、、、、、、」という安易な理由は私だけだったので、温度差にやられそうだった。とりあえずシャンディさんから「ダメなやつ」と思われないように、言われたことだけちゃんとやろうと周りの様子をうかがっていた。
そう、Zoom越しのシャンディさんは怖かった。
2〜3ヶ月が経った頃、コロナ禍もピークで、東京行きは周りから止められた。一度航空券まで取ったけど、なんだかめんどくさくなり東京のシェアハウスに住むこともやめた。
インターンだけが残った。
先述の通り私はインターンには何の興味もなかった。毎日パソコンに向かうのもつまらなかったし、振られた仕事をやって、提出したらまた次の仕事がきて、何の達成感もなかった。目標もなく惰性でやってたのでたいして成長もしなかった。
チャット上のシャンディさんも怖かった。今やっているプロジェクトが終わったらやめようと思った。
2020年8月末にはやめることを伝えようと決めていたが、数日前に個別でシャンディさんから連絡がきた。普段個別で連絡がくることなんてなかったので震えた。「すずな電話しよう。」と。
次の日Zoomを繋いだら「東京はコロナ流行ってて嫌なんやもんな?福岡の田川市にある廃校リノベ施設は人も少ないし大丈夫ちゃう?来月1ヶ月間すずなをそこに閉じ込めようと思っててさ。」と言われた。
インターンをやめようとしていたのに、なぜか「わかりました」と返事をしていた。2〜3日後の福岡行きチケットを買った。フットワークは重い方なのに、うまく乗せられてしまったなと思った。
廃校に行き、タイぶりにシャンディさんと再会した。他にもシャンディさんの友達が入れ替わりで来たりして、毎日遅くまで仕事した。シャンディさんと再会した初日は隣で仕事をしているだけで何も集中できなかった。緊張しっぱなし。
「シャンディさんは人をよく見ているから、絶対に粗相してはいけない。ちゃんとしなきゃ。」と毎日気を張りまくっていた。最初の2週間くらいまでは。
最初は記事を書くことになっていたけど、おまけで作っていたサムネイルを褒めてもらえてメディアに載っているすべての記事のサムネイルを作ることになった。120本。鬼。
Canvaを駆使して朝から夜までひたすらにサムネイルを作り続けた。
1ヶ月の福岡生活が終わり、大阪に帰ったら何をしようかなと悩んでいたら「次どこ行く?」と聞かれた。「あ、これ続くんだ」と思った。本当に、ころっと人の人生を変えてしまう。次の行き先は東京に決まった。
東京のシェアハウスに住み始め、いろんな人を紹介してもらった。普通に生きていたら会えないような人ばかり。ギルドでインターンをする一番の特権はシャンディさんの周りにいる面白い人に会えることだと思う。
そこからは「これやってみなよ」と言われたことを何でもこなした。「大学生になったらスタバでMacBookカタカタする!!」という理由だけで買ったMacBook Airなので、パソコンの使い方すらよく分からないけど、とりあえずなんでもやった。
「やりたいことは?」と聞かれても何も答えられなかったので、「じゃあとりあえずなんでもやってみなよ。」と1ヶ月ごとにいろんなことに挑戦させてもらった。ソフトの費用がかかるものもすべて負担してくれていたので、なんで私なんかにここまで時間やお金、労力をかけてくれるんだろうと不思議だった。やると返事をしたからには恩を仇で返してはいけない一心で、とりあえず打ち込んだ。
今ならわかる。シャンディさんは目の前にいる人をとても大切にする。シャンディさんの周りにいる人と話していても、みんな口を揃えて「シャンディさんは自分の周りにいる人たちをとにかく大事にするからね。」と言っていた。
ギルドインターンとして記事もたくさん書いたし、サムネもたくさん作ったし、アニメーション動画も始めた。クライアントとの打ち合わせに同席させてもらったり、シャンディさんのところのインターンだからという理由でたくさんよくしてもらったりしてきた。
毎日朝起きたらパソコン、ご飯を食べたらパソコンと、空き時間は常にパソコンを開いているようになった。すべてに関してド素人だったのでたくさん勉強させてもらいながら、全国各地に連れて行ってもらった。
アルバイトもしておらず、オンラインで家庭教師をしていただけだったので、学生の頃よりもお金がない1年を過ごした。ギルドで仕事を受けられるほどの力はなく、もちろんギルドに貢献したい一心で勉強はするけど、ギルドに時間をさけばさくほどお金がない。家族からは「バイトした方が絶対稼げるよ。」と言われたけど、目先のお金を追ってギルドの時間を減らしては本末転倒だと思った。
バイトは労働に対価(給料)が出るけど、ギルドとしてやる仕事は提供した価値に対価が出る。価値を提供していないのにただそこにいるだけでお金をもらえる環境、できていないのにお金をもらえる環境が嫌だから「もうアルバイトはしない。」と決めていた。
朝から晩までひたすらに勉強、たまに振ってもらえる仕事をこなした。
気づけば1年経った。大学を辞めたように、いくつものアルバイトを辞めてきた時のように、「自分はこのままこの環境にしていいのか、ギルドを続けるのか」とたくさん自問自答してきた。
その度にもっともっとギルドで成長して、会社に貢献できる人間になりたい。と思った。
私は社会に出たことがないので、分からないことがたくさんある。その分ギルドインターンで学んだことが山ほどある。
オンラインだけだったら分からなかったけど、仕事で求められることって意外と基本的なことがたくさんあるし、スキルがあっても基本的なことができていないと信頼されない。
この辺りは徹底的に叩き込まれた。怒られることはないけど、できていない時は冷静に感想を述べられる。
「これ、もっと早く対応するべきだったよね。」
怒られる以上に悔しいから、もう二度と繰り返さないと誓う。
シャンディさんはとても人脈が広い。各ジャンルのプロもたくさんいるし、面白い経歴の大人もたくさんいるし、アグレッシブな学生もたくさんいる。「普通ってなんだ????????」ってなる。
いくらお金を払っても出会えない人と出会えたり、いくらお金を積んでもできない経験が山ほどできる。
それがギルドンターンの特権だと思う。
環境を生かすも殺すも自分次第、やろうと思えばどこまでも成長できる環境なのは間違いない。
「やりたいことがない、何も興味がない、何をしている時が楽しいかなんて分からない。」とインターン始めたての頃はよく言っていた。毎日が面白くなかった19歳。なんとか環境を変えたくて踏み込んだ先で、たまたまひっかかったギルドインターン。
インターンを始めてから約1年半、たくさんのことに挑戦させてもらって、たくさんの刺激を受けて、たくさんの景色を見せてもらった。
「やりたいことがない」のは、そもそも選択肢を知らなかっただけだった。パソコンにあまり触れてこなかったのに、ギルドを機にパソコン操作を覚え、生業にしようとしている。まだまだ極めたいスキルが山ほどある。
今でも人生をかけて達成したい目標なんてない。けれど達成したい目の前の目標はその都度出てくる。それはギルドを通していろいろなことに挑戦させてもらっているからだと思う。
こんなに何のスキルも経験もない、向上心もない、何にも興味がなかった私ですらここまで変われたので、「ギルドインターン」の環境は届くべき人に届いてほしい。
最後に、シャンディさんは怖い人じゃない。SNSで見ると怖く見えるよね。わかる。愛想なさそうに見えるよね。
ある時シャンディさんに派遣された場所で「ここ居心地悪いから違うところに移動したい」と私が言うと、否定せず、「何が嫌なの?何で嫌なの?」と細かく話を聞いてくれた。
最後に「居心地の良い環境は自分で作るもの。今逃げるのはよくないんじゃない?」と言われた。死ぬほどぶっ刺さった。悔しかったから自分から話しかけまくって仲良くなれた。一緒に人狼したりご飯に誘ってもらえるようになった。
シャンディさんは人を否定しない。過去じゃなく「今」を見てくれる。経歴もあまり気にしない。誰に対しても年齢性別関係なくフラットに接している。基本何でもOKだけど、自分の大事にしたい価値観を強く持っている。
何も分からない私相手でも、視線を合わせて分かるように噛み砕いて話してくれる。
インターンの入れ替わりがある中で、なんだかんだ初期から1人残っている私は、初期の頃に一緒にインターンをしていた子に「すずなが続けるとは思わなかったよね。」と言われる。私もそう思う。
シャンディさんは基本ずっとふざけているし、ずっとお酒飲んでるし、仕事になるとよくも悪くも鬼だけど、ひるまずに遠慮せずにがつがつシャンディさんに絡むほど、目には見えないものがたくさん得られる。ギルドインターンってそんな環境。
遠慮したら遠慮しただけもったいない。シャンディさんが隣に座っているだけでガチガチだった私も、今では「そういうところ嫌だ!!!!」とぶつけるようになった。
そんな時でも「まだ若いから何も分からないんだよ。」とかで片付けず、私に分かるようにきちんと説明してくれる。
こんなに夢中になれる、刺激だらけの仕事に出会えるとは思わなかった。
とはいえ私もまだまだこれから。インターン卒業がようやくスタートライン。
2022年から正式にギルドにメンバー入りした。
年齢的には他の会社に就職する道もあったけど、まだまだギルドで成長し続けることに決めた。
私はギルドでインターンをして人生が変わったと胸を張って言える。
こんなに夢中になれる環境に出会えたのも、人生捨てたもんじゃないと思えたのも、大学を辞めてよかったと心の底から思えたのも、未来に希望を見出せたのも、全てギルドのおかげ。
これから新しいインターンを雇うこともあると思うので、私のようにギルドをきっかけに人生が少しでも豊かになる人が増えたら嬉しいな、と。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?