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RIDE ON TIME第3夜

ーーーデビューした今なお、つらい葛藤を抱えているメンバーもいる。

岩橋「ジャニーズ入ってなくて、プロの道も諦めてたら、何してたんだろうと思うとすごく怖いんですよ。」「そういうことを経験した人しかわからないし…」

ーーーー岩橋は胸に渦巻く想いを懸命に押し殺していた

【コンサートグッズ撮影現場】
ーーー一方アイドルとして強いこだわりを持つ岩橋玄樹。King&Princeとして生きていくことに驚くほど強い覚悟を持っていた。撮影の合間岩橋がグループへの思いを語り始めた。

岩橋「6人で歌番組とかコンサートとかやった時に、やっぱり輝いてる人ばかりが集まったら見てるお客さんも飽きちゃうから、いかに6人でいる時はみんながどう輝いてくれるか、輝かせてあげられるかっていうか…」

ーーーまだ21歳の岩橋にとってその覚悟はどれほど重いことか。岩橋が事務所に入ったのは中学2年の時。その甘く中性的なルックスですぐに注目を集めた。岸、神宮寺と3人でPrinceとなった頃には恋人にしたいJrランキングで5年連続一位に輝き、抜群の人気を誇った。

岩橋「jr時代はそれが一番の自分の肩書になってたけど、それはあくまでも過去のことでもあるし。でもそれは本当に、そうやって彼氏にしたいランキングとか1位をとらせてもらったのは本当に感謝してるし、感謝しきれないから、それをこのグループになって、他の5人のメンバーを輝かせて、もっと大きなグループになって、その、今まで応援してくれてた人に色んな作品を届けられたらいいかなって思う。それが僕の恩返しだと思う」

【コンサートリハ場】
ーーー7月、いよいよコンサートツアーのリハーサル。この日メンバーが楽しみにしていたものが発表された。

一同「おぉーすげーーー!!」
永瀬「かっけーすぎるっすよ!」

ーーーメンバーごとのイメージにあわせたステージ衣装。ステージも新人としては異例の大掛かりなもの。この会場を1万人を超えるファンが埋め尽くす。6人全員が自分の動きを頭に叩き込まなければならない。説明はほぼ一度きり、聞き返すものはいない。

永瀬「毎回こんな感じなんで、出来なくてもとりあえずまぁ『了解です』って言って。やりながら覚えていくみたいな、ジャニーズはそういう、早いんで。やっぱ進めていくのに慣れてこの状態というか」

ーーースピードが命。ダンスもまたしかり。届いたばかりの新曲の振り付けはまだ決まっていなかった。ところが数日後にはごらんの通り。

平野「最悪な時はもう当日とかあったりするんで、振りはもうその日にいれてそのまま出るって感じっすね」

髙橋「なんかもうパッていれて、それを次に曲かけたときに出来ないとダメみたいな、それをjrの時から体に叩き込まれてるんで、もうなんか必死な感じですかね。必死にやるからじゃないですか、逆にフリ覚え早くないとなんか残れないっていうか、全部対応しないと即座に」

ーーしかし数日後そのリハーサルの場で事件が起こる。この日ほとんどの曲の確認を終えていた余裕からか場の空気が少し緩んでいた。誰がどのパートを歌うか決める時も、

平野「廉集中しよう?」

ーーーそんな空気を気にかけていたのが、喉をひどく痛め、体調が悪いのを押して参加していた岩橋。そんな時、岸、神宮寺、岩橋のPrince3人の動きに修正が入った。

スタッフ「サマーステーションのAメロのPrinceがうしろ向いた位置の番号、神宮寺と岸が合ってないんだよね」

ーーーPrince3人が呼ばれた。早く修正しなければならない

神宮寺「俺が外過ぎましたーーーwww」

ーーーどこか空気が緩んでいる

神宮寺「え、どこっすか??」

ーーー岩橋は動きを伝えながら少し苛立っているようだった

岩橋「本当に聞いとけよ」
神宮寺「俺?」
岩橋「人の話聞いとけよ」「絶対ふざけんなよお前」「ふざけてるよ」

ーーーそしてとうとう神宮寺の何かが、岩橋の気に触ったようだった。メンバーも見守るほかない。何に怒っていたのか。

岩橋「一人でずっと違うことやっててさ、俺が『ここだよ』って言ってるのにそれも聞かないでさ、でも神宮寺はずっと理解してないままさ、ヘラヘラしてさ、、そういうことが最近すごいずっとあるの。我慢してたの。カッとなりすぎたのは俺が悪いけど、そういうところもしっかり、メンバーだったらちゃんとやろう?」

ーーー神宮寺は岩橋の思いを必死に受け止めていた…

【神宮寺くんだけにインタビュー】
ーーー二人は全く同じ日に事務所に入り、ファンからも「じぐいわ」と呼ばれ、まるで兄弟のような間柄だった。Princeとして活動していたJr時代。Mr.Kingが脚光を浴びるにつれ感じた、焦りや苦い思いもふたりは分かち合い上を目指してきた。だからこそ岩橋は全体の空気が緩んでいることを信頼している神宮寺に訴えたのかもしれない。その思いを誰よりもわかっていたのがまた神宮寺だった。

神宮寺「言える人が、僕にしか言わないですからね玄樹って。他の人に言ってるところ見たことあります?何かを」

スタッフ「ないかもしれないですね」

神宮寺 「ですよね?だからまぁそれを言えるのは僕にしかないから、玄樹は玄樹で、なんだろう、考え込んじゃう人なんで、僕と違うから。その考えてたストレスとかも溜まってたのかな、とも思いますね。」

ーーー神宮寺は岩橋が抱えている苦悩を知っている

【東京ドーム】
ーーー岩橋が全てを話してくれたのは、いつかそのステージに立ちたいと願ってやまない東京ドームを散歩している時だった。

岩橋「あっついよぉ~」

ーーー始まりは小学三年生で味わった苦い記憶。

岩橋「あいつなんで学校来ないんだとか、あいつだけなんか特別扱いされてるなって言って、イジメにあっちゃったんですよ。で、さらにまた学校行けなくなって。もうそっから学校行かなくなっちゃいました」

ーーー実は岩橋は子どもの頃からある病を抱えていた。それが原因で学校にも通えずいじめにもあった。そんな岩橋がようやくみつけた場所がアイドルとして立つステージ。もうひとりの自分に生まれ変わることができたからだ。

岩橋「はっきり言うと僕ずっとパニック障害というものと、ずっと闘ってきて、逃げられないような立場だったり、もうどうしていいかわかんなくなるともう自分の感情のコントロールがわからなくなって。でそれを唯一知ってるのが神宮寺だけなんですよ。彼にも助けてもらったこともあったし。まぁいつ治るかわかんないですけど、でもやっぱりそれは自分が一生抱えていくものだと思って、それを抱えた状態でどういろいろ表現できるかっていうのは、僕の中の、自分だけの今の悩みというか、、だから今のこのオフの、オフでもないですけど。プライベートの岩橋玄樹のまんまステージに出れるようなことはないですね。アイドルとしての僕でしか見せられない。じゃないとパニックになっちゃうから。でも逆に僕隠すよりこうやって言ったほうが気楽ですね。…いつかライブしたいもんな、ここで」

そしてあのメンバーが思い出の場所で語った葛藤の日々…
→れんれんの地元の友達とのひと時へ


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