ヒトの口や腸で発見された奇妙な "オベリスク "ビロイド、マイクロバイオーム内の遺伝子活性に影響を与える可能性が研究により判明

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ヒトの口や腸で発見された奇妙な "オベリスク "ビロイド、マイクロバイオーム内の遺伝子活性に影響を与える可能性が研究により判明

https://www.sciencetimes.com/articles/48441/20240129/odd-obelisk-viroids-uncovered-human-mouth-gut-affect-gene-activity.htm


ケンドラ・ステイシー Jan 29, 2024 11:07 PM EST
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(Photo : Pixabay / Jeremy Titus )
研究者たちは、ヒトの口や腸の中から、いくつかの明確なウイルスに似た存在を見つけることができた。

ビロイド
科学者たちは、ヒトの口や腸に潜む、これまで見たこともないようなウイルスのような存在を見つけることができた。これらのウイルスはヒトのマイクロバイオーム遺伝子の活性に影響を与える可能性がある。

研究者たちは、ストレプトコッカス・サングイニスとして知られる一般的な口内細菌である1つのウイロイド宿主を確認することができた。それ以上の宿主はまだ確認できていない。しかし、そのうちの少なくとも数パーセントは細菌であると考えている。

ビロイドは小さなRNAループで、主に植物に感染することが分かっている。RNAベースの大型ウイルスとは様々な点で異なっている。

ひとつは、これらのウイロイドは裸で、通常ウイルスが遺伝物質を保持するために利用する保護殻を持っていない。また、RNAにはタンパク質を作る命令もない。一方、ウイルスは外殻と、複製に必要ないくつかの酵素を持つ。ビロイドはその酵素を自分の宿主のために利用する。

当初、ウイルスは植物に感染すると考えられていたが、真菌、バクテリア、動物など他の宿主にも感染することが研究で明らかになっている。今回の研究では、研究者たちはヒトの体内に存在する微生物遺伝子の中からウイロイドの可能性を探した。

関連記事：チベット氷河の融解で発見された1万5千年前の古代ウイルス

オベリスク・ウイロイド
まだプレプリント・データベースにある最近の報告「Viroid-like colonists of human microbiomes」の中で、科学者たちはヒトの腸と口から発見された新しいウイロイド・クラスであるオベリスクを紹介することができた。その結果、約29,960のウイロイドサンプルを同定することができた。

ウイロイドの二次構造からオベリスクと名付けられたが、この二次構造は、研究者たちが自分自身で折りたたんでいると仮定した3D形状である。この二次構造は、細い棒のような形をしていると予測されている。

以前に発表されたデータをもとに、研究者たちは体内の微生物のさまざまなコミュニティーにおける遺伝子活性の読み取りに目を通した。これらの遺伝子活性の要約はメタトランスクリプトームと呼ばれる。

研究者たちは、ヒトの糞便から採取したメタトランスクリプトームの約7％にオベリスクが存在することを確認した。便のサンプルからは、腸内細菌叢内の遺伝子活動を垣間見ることができる。また、口腔内のメタトランスクリプトームの約53％にもオベリスクが検出された。

さらなる分析により、研究者らはウイロイドとその宿主であるS. sanguinisを一致させることができた。研究者らは、他のオベリスク宿主はわからないが、少なくともその一部は細菌内に存在すると考えるのが妥当であるとしている。

オベリスクの中には、酵素複製に必要な命令を持つものも観察された。このため、オベリスクはこれまでのウイロイドの説明よりもさらに複雑になっている。しかし、いくつかのウイロイドと同様、外層に対する指示は欠落していた。

これらのウイロイドがヒトの健康に影響を与えるか与えないかはまだ不明である。しかし、ヒトのマイクロバイオームを形成する可能性はある。また、ウイロイドはウイルスから進化したのか、それともその逆なのかという議論も続いている。今回の発見は、この議論に役立つかもしれない。

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