今出舞という人をなるべくフラットに

今出舞さんが6月12日に誕生日を迎え、30歳になるとの事ですのでせっかくなのでこういった形で書いておこうと思います。

まず、私と今出(知らない間に呼び捨てにしてます、舞ちゃん呼びは1回トライしてダメだった)の最初のコンタクトは意外にも秋葉原のDVDイベントでした。その後AKBカフェに現れ、なんか縁を感じて舞台に行ったことが最初かなと。

その1年後、倉持明日香さんが卒業して心にぽっかりと空いた穴に、土足どころかスパイクで踏み込んできたのが今出でございました。とにかく来てほしいとツイキャスで言っていたのが「企画演劇集団ボクラ団義」さんの公演 「時をかける206号室」でした。
このときはストーリーテラー(役名は作中になかったけど栞でしたかね)の役でした。そこが女優・今出舞に惚れた瞬間だったとも言えます。
私が思う、元アイドルの演技って「○○可愛い」が先行すると思ってたんです。でも、今出の場合は違いました。あ、いや、可愛くないとかじゃないです。今出さん許してください。ただただ、ミステリアスな雰囲気で語り尽くす今出舞が今出舞に見えなかったのです。自分の前にいるのが別人としか認識できなかった。というのが正直な感想。でも舞台が終わり、面会で話しかけたら自分が知る限りの今出舞がいました。いつも言う「板の上と降りてからは別人」というのはこの頃からです。
こんな凄い演技して楽しませてくれるなら、どんどん観てやろう!と思って劇場に足を運ぶようになりました。もちろん演劇の面白さを知り、沼に陥れたのはボクラ団義さんでもあります。

さて、今出舞という女優さんについてもう少し語りましょうか。一応8年くらい演劇観てる中堅ファンの目線です。
まず根底にある演技。これは役の振り幅が多く、1作品いや、1シーンでもキャラが変わるような人でも全然こなしてしまう。この器用さは、多分単発である性格のキャラだけやるよりもド派手には映らないけどめちゃくちゃ演技力に差が出ると思うんです。同じことやらせたら全然なんていう人、多分たくさんいる。なまじ、周りにいる人達が若い頃から手練すぎるから埋もれてしまうように見えるけども、1歩離れて他の作品見るとレベル違う。という印象。
個人的には、シリアス系の役どころが1番好きなんですけどね。心にグサグサ刺さるメッセージが出てくるようなの。最近あんまりないな。。。
あと、これは一個人の感想ですが上手いことできる反面、1作品1シーンに色んな役を詰め込みすぎちゃうと観る人によっては器用貧乏に映ってしまうようにも思います。
私はよく、ゴムボールで例えるんですが、普通はボールは押したら跳ね返りますよね。つまりきっかけがあって変化が出る。でもそれが無くても変化を出せてしまうのが今出なのかなと。出せる、出来るがゆえに「ボールがへこむ」瞬間がない人には「ふぁ?」となるのかなと。まあこれは演出次第…
あと、最近の今出を観るに、まだまだ伸び代抱えてるかな。と思いました。というのも、今出自身まだ30手前。私が転職して新しいスタートをきったのと同じ歳。まだまだ自分が何が得意なのか模索している時期だと思います。でも、その素直な心情は、今演技をしたらピカイチで出てくると思いました。
4月に観劇したimgさんの「明日の卒業生たち」が、どこか自分の進む道に困っている今出に重なりました。あの時は丸山正吾さんという素晴らしい役者さんが講師として生徒を諭すシーン。どこか頼ってはいけない気持ちがある中で「もっと周りに頼ってもいいんだよ」と言えるシーンは今の心情に重なるであろうシーンでもあり個人的にも名シーンでした。心に訴えてくるハマり役を久々に感じました。

とまあ今の女優今出舞について語らせて頂きました。では次に「プロ」としての今出舞についてお話しします。
今出はSKE48という一般企業ではありえない過酷な場所に大阪から通うというマジ基地ムーブをしていた人です。普段はあんな感じですが、自分の良さをとにかく分かった行動ができる。それは演技以外にも劇団、団体へ利益貢献できる「プロ」なのだと思います。
では具体的にどこがプロか。まず、自他ともに認める「コミュ力お化け」であること。今出はどんな陰キャでも面会で友達のように接します。初共演の歳上の役者にも場合によっては2日目くらいでタメ口使ってます。
そして台本を覚えるのがめちゃくちゃ速いそうな。これは、何人もの方からも証言があります。演技が上手いとか下手とかは主観で評価項目が沢山あるものの、速いか遅いかは相対評価なので恐らくお世辞ではなく速いのでしょう。このふたつ、実は良い作品を作るためにはとっても重要なのだと思うのです。
というのも、座組が打ち解けるまでの時間なんて短い方が良いのです。だから楽屋ゲームとかやるんですよね。ギクシャクして遠慮している現場よりも、さっさと壁を壊して言いたいこと言える環境にした方がいいわけです。同じように、台本を覚える時間も短ければ短いほどいいんです。稽古の時間、修正期間は長く取るべきですが、台本を覚えるのに時間かける必要はそんなに無いと思います。(覚える≠読み込んで理解する)。多分上記の2つは、演劇という時間をかければかけるほど良いものができる世界では数少ない「カットすべき時間」です。それを今出は両方ともできる。これは彼女自身の天性のスキルでもあり、プロとしての立ち居振る舞いでもあると思います。本人は相当な気分屋ですが、このふたつの軸がブレてるシーンってあんまり聞かないです。
余計な時間をカットすれば、諸々前倒しできるますよね。時は金なり、いや時間とお金は反比例です。前倒しすることで減る余計な出費が必ずあります。これはエンタメでも一般企業でも同じです。(詳しくは有川浩著 シアター!をお読みください)

昨今はチケット代も高騰しており、演劇というエンタメも資金繰りに奔走するシーンを多くみます。ブロマイドの数、ランダム○○、アクリルスタンド、チェキ会。etc…
でも、収入を増やす以外にもできる「利益の獲得」ってあると思うのです。でも目につくのはチケットの売上枚数や物販の売れ行き。目先の利益だけを追い求めるだけでなく、本当に「良い作品」を作りたいなら、今出舞という存在はオススメです。
ただスケジュール把握が甘く、次回出演舞台の日付が曖昧で宣伝がアレな時がありますので、そっと「今後の予定」を定期的に作ってあげることをオススメします。

あと、今出の良さとして忘れてはいけないのは行動力。まずやってみようということをどんどんやる。あすまいフェスを名阪でやるなんて前例がないし、普通は止めます。でも、やり通しました。なんというか、学生の時にやるべき無茶を今体現してやってる。そんな羨ましさはあります。多分お金と時間があれば世界一周したり店作ったりするんじゃないだろうかとか。その瞬発力の高さはあんまり見ない。もちろんちゃんと考えろよ、とも思うところも多々あるわけですがストップするのは今出の良さを潰しちゃうんじゃないか、とも思ったしだいです。なので、否定的なことは自分は最近言ってないです。今出の常識力や理性を信じてますので。

とまあここまで今出舞という人を、可能な限りファン目線ではなく客観視してみました。この一演劇ファンのnote見て、今出にひとつでも縁があればそれが30歳の今出へのプレゼントになると思います。あるかなー…

ここからは、主観を混じえた個人の感想です。飛ばしてヨシ!
私は今出さんと最初の最初に縁があったのは12年前。SKEのイベントのハイタッチとか。そこから数年後に、秋葉原のDVDイベントで初めてちゃんと話しました。このイベントに行くきっかけもSKEファンの友人が行けないことにマウントとるため&パチンコで当たったからという意味不明な理由。その後AKBカフェに来るわで縁を感じました。そこから8年でしょうか。こんな長いnoteを書くようなファンになりました。もちろん、舞台のチケットもだいぶ買った、イベントも物販も色々と。()
推しが卒業した心の隙間に土足で踏み込んできたことは、今出にとっても私にとってもプラスに働いたと思っています。ほんと、人生何があるか分からないですね。
あ、勝手にこんなnote書いてますが、別に今出とプライベートの繋がりも無ければお金もらって書いてるわけでもありません。ただただ自己満、ただただお節介。頼まれてないのにやるからお節介です(ボクラ団義 神ミタイナ時間より)

ちなみに、ここまで書いていくなかでほとんど「今出は可愛い」とか「美人」とは実は書いてないんですよね。お気づきでしょうか?
可愛いとか美人とかはもちろん評価基準ですが、ファンが推しを「可愛いから使ってくれ!」なんて言ってもなあという天邪鬼な考えです。むしろ、ここまで女優・今出舞を評価できれば、もし若さや容姿を売りにする年齢じゃなくなっても応援し続ける根拠になりますよね。
あ、ちなみに今出のことを知らない人に見せたらビジュアルの反応1番良いです。実は普通に今出をみせてます。世間の評価がこれなので、まあファンが変にバイアスかけて見る必要もないでしょう。

是非気になりましたら、#今出舞 または #今出のここが良かった で呟いていただければと思います。気になったら会いに行ってあげてください。リプしてあげてください。多分本人が1番喜びます。初めてチケット買いましたって言ったら急に馴れ馴れしくなります。嫌なら拒絶してください。

なんか面白いことしたかったらオファーしてあげてください。そんじょそこらの学園祭実行委員よりは遥かに運営能力あります。人の人生楽しませるプロです。

という、ここまで原稿用紙10枚分の分量を書きました。ふと今出の評価に困ったら、思い返してみてください。気が向いたらアップデートするかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?