すげーフラットで観た演劇 ハレノヒカンタータ


イーグルスのピッチャー
宋家豪
背番号43

この役作りのために、私が「宋家豪 登場曲」で調べると元ネタが出るとアドバイスした事実はあまり知られていません。

はい、というわけで(?)普段お世話になっているだーつーこと津田宗司さんの出演された「ハレノヒカンタータ」を観劇しました。
観劇して8年ほどになるんですがね、誰1人として演技を観たことがない。というある種プレッシャーがかかる観劇でございました。(初めましての皆様、怖がらなくて大丈夫ですよ)

個人的な感想を述べますと、ラストの合唱のシーンが、1番書きたかったところだろうと思いました。最後の合唱になる3年生が悲しみや寂しさを堪えながらも笑顔で歌う様子、同じく寂しさを覚えながらも背中を押そうとする後輩たち、自分たちの居所を見つけて全力の笑顔で歌う神様たち。あの一枚絵を、脚本を書く時に思い描いたのかなーって思いました。立ち位置も、学年ごとにまとまってましたし、おそらく演出も一番こだわりのある部分かなと思いました。
神様と合唱の融合を、こういう形で昇華させるというのはあんまり思いつかなかったから新鮮です。単純に、賛美歌的なものを歌って神様を救おうとかそういうストーリーかと思いましたが、良い意味で裏切られました。

さて、我らが(?)だーつーさんの役は「佐藤さん」
コメディ色の強い神様陣の中でも特に掴みどころがない年齢不詳の役。ガラガラ声は特に年配者ぽさを出し、広く作品の中でもオアシスになる存在でした。なお、冒頭の宋家豪は完全にだーつーの悪ふざけです。マリー役のさとう愛理さんに無理矢理「サブロー」と言わせたのも彼で、わざわざサブローにしたのは私のためらしいです。さとう愛理様にはこの場を借りて謝罪させていただきます。
ただ、楽しませるところとマジな役の切り返しは、普段の津田宗司からは見えない部分であり、役者の面白さを見ました。強いて言えば、未来やマリーを追いかけるときに和馬の背中(か腕?)を叩いて「行くぞ」って感じがカッコよすぎたなかな?普段の佐藤さんの姿勢から荻野貴司が出てきた感じ。(贅沢な要求ですまねえ)
今作は少しキャラが強かったので、今度はストレートな役や感情を吐き出すシーンも観たいなーと思います。
あ、ちなみに死ぬ思いをしたから分かるんですけど、意外と死ぬほど辛い思いをした後って明るくなるから佐藤さんのあのキャラは正解なんすわ。


また、全役に何かしらのストーリーがある。と感じました。そりゃあ人の人生ですもの。空っぽなストーリーはありませんわ。ですが、演劇ってすごく難しくて、チョイ役でいなくなる人や1シーンでいなくなるアンサンブルだっているわけです。なので、全員に見せ場を作ると長くなるし、かといって切り取りすぎるとあっさりしすぎる。敢えて観せない、語らないのも演出だから難しいんですよね。もちろん、取ってつけたようにならないように、というのが大前提として。
智也が怪我をして野球を断念して、腕が使えなくても合唱はできる。と未来に言われたというエピソードはこの作品ならではだなと思いました。多分、脚本を削りに削るスタイルの人がエピソードを残すとしたらここかな?って思いました。
個人的にはですが、怪我するのは遥よりも未来で、智也が言われたことをそのまま返してあげるエピソードだと、智也に惚れる人が沢山出てきたかもなーって。せっかく智也いい男だし。あ、いや生意気言ってすみません()
あと、明日香が実は死んでいる。という事実をどこで明日香と観客に分からせるかも難しかったなーって。マリーが感情的になってなのか、それとも知らせなきゃいけない瞬間だったのかがちょーっと追いつかなかったかな?なんとなく伏線は感じたけれども、、、これは早い段階でバラすのか、それともあのシーンで「マジか!」って爆発させるべきなのか。。これはこだわり次第ですかねえ。
あと、明日香が自殺のシーンを見返す二人一役のシーンは衣装(靴とかアクセとか)合わせて欲しかったかな?去年観た六番目の小夜子はガチで小夜子役2人の背格好まで似せるキャスティングしてて影武者みたいだったので。(いや、生意気ですみません、出禁にしないでください)

などなど、個人的には「おや?」と思うところがあるのは好みかな?と。(僕は村上春樹や長澤まさみにピンと来ない人なので

とまあ原稿用紙4、5枚分くらい書かせて頂きました。本当に、初めて観る人、初めて観る脚本、団体で楽しく観させて頂きました。観ながらドンドン頭の中にストーリーが入ってきて、色んな人に何を伝えようって思いながらメモ書きしてました。
終演後の面会も久しぶりでした。全く知らない人たちと話す感覚が久しぶりで、座組の仲の良さも凄く伝わりました。ロッテファンとして紹介されまくって、役者の皆様は私のことをどう思ったのか後日談で聞いてみたいと思います。
多分Twitterだと情報が錯乱するので、どこかでゆっくり話してみたいですね。

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