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第一回ミスニュー秘宝館にまつわるエトセトラ。

この度、ミスニュー秘宝館という素敵なコンテストにて初代グランプリという大変光栄な賞をいただきました、並野なのと申します。

まずは、主催して下さったニュー秘宝館マダムの片品村蕃登氏、関係者各位、そして何より応援してくださった多くの皆様に最大級の感謝を申し上げます。

だいたい、Twitterも鍵垢だし、ミスニュー秘宝館で検索かけてもあんまりヒットしないし、並野なのって一体何者なの?って思ってる方も沢山いらっしゃると思います。答えはシンプルです。何者でもありません。酒とアイドルが好きなただのしがないオタクです。酒好きが高じてカウンターに立つ趣味も不定期ながら細々続けております。

稚筆ではありますが、ミスニュー秘宝館に至るまでと、ミスニュー秘宝館を終えるまでについて、整理の意も込めてまとめようと思います。


ミスニュー秘宝館 前日譚

遡ること2年前。”何者でもない私”が、その”何者でもなさ”からの脱出を図るために、友人の推薦で講談社が主催する某サブカル女の登竜門的ミスコンに参加していた。

結果的には皆さんの応援の甲斐もあって、セミファイナリストまで残ることができたのだけれど、自分にとっても、応援してくれていた方にとっても不完全燃焼感が否めないものとなっていた。その原因は色々あるんだけど、一番の原因はやっぱり自分の自信のなさだったと思う。

飲み屋で隣になった人間から、「君は何をやっているひと?」って聞かれることが心底苦痛で、聞かれるたびに、「どうせ私は宇宙人でも異世界人、超能力者でもなければ、何者でもないただの人間です!」って心の中で叫んでいました。とんだひねくれもの!

「無名のオタクがミスiDに応募した話。」より

こんな調子で、”何者でもない”自分でいることが息苦しかった。だから”何者か”になれるきっかけになれるかもしれないとオーディションを受けることを決めたのだったが、当たり前に考えてオーディションという特性上、自分をPRしなければならない。オーディションの中では、配信アプリ内での順位や獲得ポイント数がその後の結果に影響するというものがあった。アイドルでもなく、一芸に秀でているわけでもなく、”まだ何者にもなれていない”私のために、みんなが大切な時間やお金を使ってくれること、それが自分への自信が皆無で丸腰の私にとっては大きな重圧となってしまったのだ。
有難いことに、有名なアイドルさんなども多数いるグループ内(ミスコンエントリー者がランダムにグループ分けされ、その中での順位を競うものであった。私が属したグループはその中で最も過酷なグループと言われていた。)で、本当にただのオタクの一般人が紛れ込んでそこそこいい位置で終えられたこともあり、先述したようにセミファイナリストという位置まで進むことができた。
しかし、さらにその先に進む、ということはまたしても応援してくれている人の大切な時間やお金を何者でもない自分に費やしてもらうという可能性が高く、シンプルに、怖かった。
オーディション期間中、自分は何者なのかと自問する日々の中でその明確な答えは見つからず、応援してくれている人に私は何も返せないかもしれないという焦燥と、このまま続けることで自分の魅力のなさが露呈して応援してくれる人を失望させてしまうのではないかという恐怖から、もともとわずかにしか存在しなかった自己肯定感がめりめりと削られ、オーディションを続けていく気力が気づいた時にはほとんどゼロになっていた。
ほぼ自然消滅に近い形で終わりを迎えたオーディション。悔しかった。
今思い返すと、応援してくれた人に対して本当に申し訳なくて、いまだに各方面に土下座行脚して回りたい気持ちである。
ただ、あの時応援してくれていた方たちのことはずっと覚えているし、未だに私の心の糧になってるのは紛れもない事実なので、当時の私に代わって改めてお礼を述べておきたい。


ミスニュー秘宝館に至るまで

2022年6月某日。
もとより交流のあったニュー秘宝館マダムの蕃登さんより、DMが届いた。
ミスニュー秘宝館というオーディションを開催することにしたんだけど、もし興味があったら出てみないか、という旨のDMだった。(のちに、直々にお誘いいただいて参加したのは私だけだと知る。)

二つ返事で参加を決めた。正直、お話をいただいた時点ではどんなオーディションなのかもほとんど何も分かっていない状態だったが、何よりニュー秘宝館というお店と店主の蕃登さんのことが大好きだったし、関われることがただただ嬉しかった。断る理由なんてなかった。

ルールは、9月から11月の毎月一回(合計三回)お店に立ち、その時の売り上げ+物販のチェキの売り上げが全てポイントとして計上され、ポイントの一番高かった者が優勝する。優勝者には豪華特典。という至ってシンプルなものであった。色気もヘチマもない言い方をすると、要は課金レースである。
ただ、正直に、大好きなお店でイベントをさせてもらえて、自分の好きな人たちにその素敵な空間でもてなすことができるという事だけで個人的には大満足だと思ったし、順位は気にせず来てくれた人と自分自身が楽しめたら御の字であると思ったので、課金レースという特性を理解しながらも参加を決めた。

はじめそんなスタンスで参加したもんだから、初回のイベント時にはシャンパンメニューがあることすらも把握しておらず、自分の開催日でおそらくこの日が一番集客があったにもかかわらず、第一回目を終えた時点では最下位からのスタートとなってしまった。(逆に集客がありすぎても、お店に入れない人が出てきてしまったり、遠慮してすぐ帰ってしまったりする方がでてきてしまったりなど、満足度が低くなってしまう可能性や客単価が下がるのでよくないという学び?もあった。)

何となく最下位は脱したいなくらいの気持ちで臨んだ第二回目は、勝手が分かってきたこともあり、自分自身でもよりイベントを楽しむことができた。私の大好きなお客さんが一同に集まり、みなそれぞれが楽しそうにしていて終始多幸感に包まれる空間だった。ミスiDセミファイナリストのとっても素敵な女の子も来てくれたり、刺激的な夜でもあった。イベントが残り一回なことにとてつもない寂しさを感じる。この時点で最下位を脱して一位とも僅差の二位につくことができた。

そしていよいよラストとなる第三回目の日。天気は生憎の雨。
「ごめん、今日はいけなさそう。」という連絡が開始前立て続けに来た。この日はラストデーということもあり衣装も新調し、一からデザインして発注したシャンパン特典なんかも用意して気合十分で臨んでいた。気圧のせいもあってか、ひどく不安になった。極端なマイナス思考に陥ってすでに帰りたい気持ちを引きずりつつお店に向かった。でもそんな気持ちはすぐに杞憂に終わることとなる。結果として、足元の悪い中、大好きな方たちがたくさん会いに来てくれたのだ。
私は、自分が思っているよりもずっとずっとたくさんの愛をもらっているんだなってことに気づいて、自信がなさすぎる自分のことをすごく恥ずかしく感じた。
(…と、書きつつも全参加者が3回目のイベントを終えた後の結果発表前夜、逆にこんなにたくさんの応援をしてもらったのに結果が残せなかったらどうしようと急にひとり不安になる私。自信はどうした。当初の結果なんて別にいいやというスタンスはどうした。人間味がすごいってことにしといてもいいかしら…?)(ダメです)

ゴゴゴゴゴ…!


ミスニュー秘宝館を終えて

奇しくも、今回発起人となったニュー秘宝館マダム片品村蕃登氏がミスiDから着想を得て、今回のミスニュー秘宝館を開催するに至ったという話をのちに聞く。もちろん中身は毛色の違うコンテストではあるかもしれないが、まわりまわって私のミスiDの雪辱を果たすことができたように感じる。当時こんな私をずっと応援してくれた方と当時の自分の魂がやっと報われた気がした。
2年前の課金レースで苦い思いをした自分に足りなかったのは、自分に対する自信もさることながら、圧倒的に楽しむ心だったと今では痛感している。

酒場というフィールドでの戦いであったことは、お酒が好きな私にとっては少なくとも有利だったことは間違いないし、他の参加者の方を応援していた方にとっては何でその子じゃなくてお前なんだ!(なんか実態がよく分からないし!)、と思っている方ももしかしたらいらっしゃるかもしれない。
でも、この結果は、イベントに遊びに来てくれた本当にたくさんの人達と、気持ちよくシャンパンを入れてくれたりたくさんお酒を飲んでくれた人達、チェキで応援してくれた人達みんなで正々堂々と勝ち取ったものだから、私は胸を張って、自信を持つことにすると決めました。
これはそれらの何かが欠けていても得られなかったもので、その全てが、今では私の強い心のお守りの一つとなっています。


いまだ相も変わらず何者でもない私。
でも、ミスニュー秘宝館を終えて、そんな何者でもない私のことを、何者でもないままに、全部まるっと肯定してあげたい気持ちになりました。
めでたしめでたし。



最後にもう一度。
応援してくれた方、本当にありがとうございました!!!!!
写真集やモザさんのシールなど、素敵すぎる続報に期待してお待ち頂けると幸いです。
いっつもネガティブで、自信がなくて、不器用な私のことを好きでいてくれたり仲良くしてくれてありがとう。
目に見える結果をあなたに報告できたことが本当に幸せです!!!
大好きだ〜!!!!!!!


一言メモ: 参加者の方全員めちゃくちゃ個性的で本当に素敵な方達ばかりで。打ち上げでお会いできるのが目下の楽しみごと!もちろん撮影も!頑張ってダイエットする!

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