床に落ちた、ゴミを拾う。拾ったゴミは、なぜか、ゴミではなく、ごみのように感じて、少し大切にしたくなったの、です。これが、いつかの私を、そして、いつかまだ見ぬあなたを、作り出す、ひとつの、かけらだとしたら、私は、そういうものを、もっと、大切に、抱えておきたいの、です。今まで、いくつの、いくにんの、どれだけの、ごみを、ゴミだと、思って、かけらさえも、拾わず、街中に、投げやりに、してしまったの、でしょうか。それらは、今ごろ、この街を、この色に、染めているのでしょうか。そして、できあ
温かいだけの、毎日を、嫌だと思ったのは、いつからでしょうか。私はただ、外に出て、外に出て、みたいのです。外に出ると、きっと、匂いがして、人間の匂いがして、それが、栄養になって、私の体は、花を咲かせる、のでしょう。咲かせた花は、夏には、枯れます。夏には、跡形も無くなって、なくなって、なくなって、いきます。それでいいのです。なくなったものは、ただなくなっただけ、なのです。何かを考えるのはやめましょう。花の色が、何色だったのか、どんな、匂いを、したのか、どんな、あなたを、苦しめたの
枕を、ただ、洗濯してみた。それだけなのです。それが、きっと、太陽との、交信に、なりました。これで、私の顔が、太陽と繋がった。繋がった太陽は、何億年も前のもので、簡単に、かんたんに、地球や、月に、隠されてしまいますが、ほら、それは、きっと私たちに、今を、伝えてくれるものでしょう。交信して、わかったことは、意外と、暖かくないということ、でしょうか。これはきっと、あなたのようですね。あなたが、太陽だったら、この世界は、いつも曇りで、たまに雨でも、降らせますか。それで、いいのです。そ
二つあるドアの、二つ目の、きっと二つ目の、ドアから、入っていくと、見捨てられたような、そんな、ことを、言うなんて、と笑う人には、わからないで、しょうね。わからなくていい、のです。わからないことに、わかるは、そして、そのドアは、ありますから。いつも白い、半透明の、ぎりぎりの、袋を担いで、世界と、交信して、世界で、行進して、世界を、更新して、何億年か前から、ここを、彷徨って、いたような気がして。だから、いつまでも、続くような気がして、背筋を少し、伸ばしてみた、のです。空気を、お腹
神様仏様、と願い、ひれ伏した、ことはないけれど、ただただ彼らを、踏み、切り、刻み、続けたことならば、数知れぬほど、ありますとも。背骨を折られ、動かないこころ、ことのない真ん中を、ただひた走っていくように、折り曲げられた世界の、その端の、真ん中を、ただただ、さいはての雨に降られながら、透き通り果てた霧の中を、這いつくばったことは、数知れぬほど、ありますとも。見慣れたものたちの、紅茶は甘くてたまりません、苦い紅茶ほど、嗜み甲斐がありますのよ、と、昔、言った人がいましたが、その人が
深夜2時、親知らずの痛みはおさまってきたものの、その違和感と恐怖を拭い去ることはできず、つらつらと文章を書こうと寝返りを打った。親知らずを抜いた時、痛いと思う人、思わない人。抜いたあと、生きづれえと思う人、思わない人。十人いれば十種類の痛さがあって、生き辛さがある。よく聞くやつね。十人いれば十種類のなんちゃらがある、だから自分を大事にすればいいんだよ、みたいなしょうもない自己啓発本みたいな、そんなことは生きてく上で意外と重要じゃないと思う。その十種類のどこを自分の世界の真ん中
神様仏様、 と願ったことはないけれど、ただただ彼らを、恨み、 続けたことならば、 数知れぬほど、 ありますとも。 埋もれきれなかった真ん中を、ただひた走るように、 あなただけの、真ん中を、 ただただ、穢れた雨に降られながら、 這いつくばったことは、 数知れぬほど、 ありますとも。 人の作る、味噌汁は、怖くて、たまりません、味噌汁の具は、自由なようでいて、世界一不自由である。と、昔、言った人がいましたが、 それには、気付かぬ人ばかり。 自分こそが、真ん中だと、 この深い深い森の
またいつかの、風を、感じるでしょうか。その風の行き場が、例え、今の香りを、奪っても、決して、目薬の効果は消えなくて、乾かした、全てを奪う、眼鏡から、あなたを守ってくれるでしょう。けっして、公共の福祉を、損ねているわけではないのに、何故か、悪いものを、新品の靴で踏んだ、ような気持ちになるのは、座ったこの場所が、ただ道の真ん中だったから、ですか。 その道、なんとなく、見覚えがありますが、あの日描いた、太陽さんは、きっと消えてしまうのでしょう。消してしまっていいのです。いつかの風に
まるで、太陽の塔だった。太陽の塔は、誰に何を言われることもなく、誰かに作られたのに、この場合は岡本太郎にだが、まるで自分の意思でそこに建っている。建っているより立っているに近いな。遠くで見れば、小さくて、小さくて、なんてことない、なんてことない、ものなのに、下に立つと、大きくて、大きくて、飲み込まれたような、抱きかかえられたような、気分になる。まるで、太陽の塔だった。空っぽでもなく、決して何かに埋もれてるわけでもない、埋もれたものは、むしろ、いつかへの期待、といった形だろうか
いつかのために、櫛を洗います。いつかというのは、サムデイよりワンデイ、という感覚でしょうか。櫛は洗い終えた後、すぐに乾かさないと、水を含んでそのまま、汚くなってしまうので、無心でドライヤーを当てます。ドライヤーの音が、頭の奥に響いて、響いて、喉の奥にあるつっかえが、大きくなりました。喉の奥にあるつっかえとは、言えないことがある、とか、そういうことじゃなく、もっと物理的なもの、ボールのようなものです。その事を分かってもらわないと、私の威厳に関わりますから。そのボールを取り出して
飲んで飲んで、ただ飲んでも、全く効果のないただの緑の水を、私は今日も、見えない、ヒトの形をした、何かのために、ごくごくと、体を痛めつけて、喉を通らせて、血液にするのです。血が体の中にある時に、赤いのは、きっと赤というのは、口紅と同じで、ただ綺麗に、綺麗なままにされた、ものだからです。外に出ると、濁って濁って、それはもう目を当てられなくなってしまうほど、悲しい茶色に、茶色というかもう、色になってしまうのは、空気中を彷徨うあの日の恨みだとか辛みだとか妬みだとかが、それの綺麗さあま
足についたゴミを、取り外すように、水の中、飛び込む。浮いてきたそれは、きっと明日の、汚れもの。白いすりガラスの、向こう側、見えるものは、地球全体の共通認識。匂いが、いろいろな匂いが、充満しているから、ここに爆弾を、置きましょう。誰にも、迷惑をかけないよう。手すりを、そばにある手すりに、手をかけないと、立ち上がれなくなって、しまった、から、もういつかの話を、するのは、やめましょう。誰にも、困難が訪れないよう。シャンプーの、残機も残っていない今に、リンスの話なんて、趣がないと、分
枕の形が、頭の形と、合わなくなった時、人はきっと、悪いのは枕だと、言います。直せるのは枕だから。直せないのは頭だから。いまこの指先に、剥げた爪があったとして、人はきっと、悪いとはこの爪だと、言います。直せるのは爪だから。直せないのは頭だから。見えている色は、正しいのでしょうか、見えている色は、本物なのでしょうか、車のナビ、混んでいる道は、抜け道を教えてくれて、誰よりも早くに着くけれど、今日は、雨です。止まってしまった映画を、スキップするように、止まってしまったブランコを、また
小豆の匂いが、漂う布の上、夜、神様はゲームの上でだけ。でも、昼と夜を作った、そんな神様なら、少しくらい、信じてあげてもいいと、髪の毛の匂いを、嗅いでみる。もし、昼も夜も無ければ、世界は、きっとずっと永遠に、夜のままだったと思って、わたしはこの夜に、ただ更けてみるのです。湿った音も、乾いた音も、すべてが不協和音だというあなたも、なにも怖くないというわたしも、全て、神様が作ったものではないから、いつか途切れる時がきて、それが終わりで、ただの終わりだと、悲しむこの昼がある。でも、何
私が壊した、フルートは、いつか誰かの、光になって、あの日のソの音、響かせるでしょう。壊すことは、作ることで、作ることは、生きることで、生きることは、酸素を吸うこと、酸素を吸うと、二酸化炭素を吐きます。誰かのための二酸化炭素が、どこかの誰かの息の根を止めたとしても、きっと気にもしないでしょう。気にもしないことが、いつかめぐって、木にもなったり、土になったり、そうやって回ってできた、このカレーは、いつもより水っぽい。なるべく私の周りには、冷たい水が流れていて欲しい、そして、太陽が