岩崎のいじり

2月1日のキャンプイン、2日前の30日、このキャンプ、2軍の具志川でスタートする阪神岩崎が1軍選手が自主トレする宜野座村の球場に姿をみせた。そこで午前中に行われた投手陣の守備練習での事。

 1塁についた今年入団選手の中でただ一人1軍キャンプ抜擢の椎葉が打球を処理して1塁ベースカバーに入った岩崎にトスしたが岩崎はその球に無反応、スルーしてグラウンドに転がつた。これ、新人でただ一人1軍に入り緊張している椎葉の気持ちを和ませようとするベテランの愛のいじり。その意図を察した他の投手陣「やばい」「やばい」を連呼。はやし立てた。当然椎葉は動転。
 そんな状況で椎葉に歩みよったのが岩崎。肩をポンと叩き話しかけた。

 話の中身は明かさなかったが、ひそひそ話、椎葉合点が行って「ああやってコミュニケーションを取ってもらったのが嬉しかった」と笑顔をみせた。

 岩崎が今年もキャンプは独自調整が許され2軍の具志川でスタートするのは前記したが、予定を前倒し先乗りの1軍若手が練習する宜野座村にきて椎葉に愛のいじりをしたのを見て思い出したのは昨年3月のWBCでの日本最年長ダルビッシュ有(パドレス)の一流そろいに溶け込めず戸惑う宇田川(オリックス)に声をかけ気持ちをなじませたあの振る舞いだ。

 ダルビッシュはその後も若手投手に聞かれると惜しげもなく持てる技術を教えた。岩崎にはキャンプでもその事が期待される。その事には「どうでしょうね。まあ見ながらやりますよ」と答えた後、守備練習のミスを岩崎の愛のいじりで救われた椎葉はその後ブルペンに入り7割の力で変化球も交え30球投げた。「横で同い年の西純が投げていた。良い球を見せようという気持ちもあったのですが、自分のフォームを確認しながら投げました」。

 阪神は良い雰囲気で2月1日からのキャンプを迎える。

令和6年2月1日

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