日本の誇り

今年大リーグカブスに入団、チーム1番の8勝を記録している今永昇太投手が18日(日本時間17日)米国アーリントンで開催のオールスターゲームに出場が決まった。

 メジャーの球宴は先発メンバー野手がファン投票で選ばれる。4年連続出場が決まったドジャースの大谷翔平はファン投票選出だが、投手の出場は大リーグ機構の総合的な判断で選出が決まる。その一員に選ばれた今永は猛者が集まるメジャーリーグで実力が認められ一目置かれる存在になったといえ「すごく嬉しい。日本のファンの方にもいい報告が出来る。5月ぐらいまではある程度思い通りの投球が出来た。もしかしたら選ばれるかしれないというのは頭の片隅にあった」と喜びを口にした。

 野球評論家荒木大輔氏の新聞コラムによると今永の投球数の6割を占める直球は150km前後で剛腕揃いの大リーガーの中ではさほど速くないという。それでも打者のバットは空を切る。何故打てないのか荒木氏はボールの回転数が関係しているという。

 米大リーグ機構のデーター解析システム「スタットキャスト」によると今永の平均回転数は毎分2,439回転。大谷が10勝を挙げた昨年平均が毎分2,260回転で今永の数値はトップレベルといわれる。

 回転数が高いと最後までボールが落ちず打者の手元で浮き上がってくるような感覚をもたらす。ところで今永の身長は大リーガーの平均から10cm低い178cm。打者からすれば下から上に向かってくるという体験した事ない軌道になるのだろう。

 何が幸いするからわからないが伸びの正体はこの回転量に由来する。ボールにしっかり指をひっかけ上から下に切るようにして投げる努力を続けた所産だ。

 同じナ・リーグのチーム、球宴のベンチで今永は大谷に成功の秘訣を聞く事にしている。

令和6年7月12日

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