山川の禍根

国内FA権を行使して西武からソフトバンクに移籍した山川穂高内野手の人的補償でソフトバンクの甲斐野央投手が西武に移った。西武の渡辺GMは「熟考した。いい戦力だと思う。現場も喜んでいる」と話した。この事が決まり発表されたのは11日だが前日の10日、1部スポーツ新聞は西武は代替選手として和田毅投手の指名をソフトバンクに打診、和田にも通達されたとする記事が掲載された。それが覆っての甲斐野移籍だった。

 結果として新聞記事は誤報となったが、和田が「この選手は出せない」というプロテクト選手28人から漏れていたのは事実で仕事始めの5日西武の渡辺GMは「人的補償はまだ検討中です。ある程度しぼっています。どの選手が1番当てはまるか、うちに入って機能するかを検討しています」と話した。

 和田は新聞に名前が出るまでプロテクトされていない事は承知していなかったと思う。今年2月で43歳。昨年8勝、7年ぶりに投球回数は100イニングを越えた。先発ローテーション投手の期待がかかり新任の小久保監督は就任後有原とともに開幕ローテーション入りを明言していた。

 そんな投手をプロテクトからなぜ外したか、外れた選手は公表されないし、小久保監督も沈黙を守ている。今後も明かす事はないだろう。ただ代替選手として和田の名前が出た10日、インスタグラムで「和田はホークスには必要、誤報であって欲しい。じゃないと荒れる」「ホークスのレジェンド、ありえない」などファンが投稿した。

 これが関係したかは分からないが、渡辺GMは「代替選手を甲斐野に決めたのは今日10日です」といった。甲斐野でかたがついたが、西武に行くころだった和田は阪神・大竹、ロッテ・小島ら総勢16人の大所帯で長崎で合同自主トレを行ている。所属先が変わりそうだった事には何も語っていない。

令和6年1月14日

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