FA人的補償撤廃、選手会要望

FAで西武からソフトバンクに移籍した山川穂高選手選手の人的補償が契機で日本プロ野球選手会に同制度の撤廃を求める動きがあり、23日、選手会の森忠仁事務局長が東京都内で日本プロ野球機構の関係者と会い、｢直ぐにでも補償自体を撤廃して欲しい。FAは選手の権利、その権利を使った事に対して補償を要求すること自体がおかしい｣と制度の見直しを強く訴えた。

　その中で森局長が｢制度的なもので起こるべくして起きた問題｣として糾弾したのが上記の山川の西武、ソフトバンクにまたがった人的補償騒動。この問題当初一部報道でプロテクト名簿から外れたとされる和田毅投手の名前が挙がった中、功労者でベテラン左腕の心情、ソフトバンクファンの反発に考慮する形で最終的にプロテクトされていた甲斐野央投手に変更する事で両球団で談合したとの疑念や憶測が持ち上がっている。

　局長は人的補償の対象から除外される28選手のプロテクトについても｢当該球団しか知りえない。実態が分からないというのが一番の問題。日本野球機構も第三者もリストを見られ、違反した時に罰則的なものがあった方が良い｣と指摘した。

　この問題は今後29日の日本野球機構と保留制度検討委員会との席でも検討される。選手会も2月からの春季キャンプ中に当該選手、当該球団フロント、さらに過去にFA移籍した選手からも聞き取り調査をする方向だ。

　FA選手の人的補償については自分の希望が通り希望する球団に長者で迎えられる選手にはたまらん制度だが代わりに人的補償という項目があってその範疇で問答無用で相手チームの穴埋めにされる代替選手には同情していた。不満があってしかるべきで山川の場合は他にも事情があって余計だった。

　それは例外としてFA選手の補償、全額金銭で済ませたらどうか。和田は今回の問題で本心は語っていない。傷ついていないのを祈る。

令和6年1月25日