坂本一人

これだけ結果が違ったら岡田監督が「キャッチャーが代わったらあれだけ変わるという事やんか。見てたらわかるやんか。配球な。何回言うてもあかんよな。ピッチャーが壊れてしまうもんな」と怒り心頭は無理無かった。

 2日、札幌ドームでの日本ハム戦。阪神は門別が先発。その後漆原が1回投げ6回から3人目の茨木。捕手は坂本が先発メンバーで6回も続けてマスク。茨木を直球を軸にリード。日本ハム先頭の今川を空振りの三振。続く代打野村を2ゴロ。4番水谷は外角低目に150kmの直球を決め見逃しの三振に仕留めた。

 「6回は良かった。いきなり147kmが出たのであれっと思たよ」と岡田監督が評した投球が7回、捕手が栄枝に代わると様子が急変した。無死浅間に中前安打、江越四球で1、2塁。この後日本ハムに犠打失敗などもあり2死3塁にしたが、代打郡司に3球チェンジアップを続けあげく死球、続く中島四球で2死満塁。細川右飛で無失点で切り抜けたが岡田監督、変化球でカウントを悪くしたのが気にきにくわなかった。

 ネット裏の評論家黒田正宏氏も「若い、勢いのある投手に対しては真すぐで持ち味を引き出してあげるべきではないか」と言い、「それが経験を積んできている先輩捕手の役割でもある」と続けた。栄枝は今年4年目だがこれまで梅野、坂本がレギュラーにいる阪神では2軍が続いた。それが今年上記梅野がキャンプ中右肩肉離れで離脱、その後も捕手受難は続き3番手の長坂右ひじ故障、若手有望株とみられていた中川も右下肢に痛みを訴え、やむなく抜擢の栄枝がこの様だ。

 とういうわけで阪神の捕手は目下坂本一人。「ピチャーが壊れてしまう」という監督の苦言に「手を尽くして満塁まで持っていった。ゼロに抑えた茨木は良く粘った」と回答の栄枝はもちろん落第。坂本は昨年梅野が故障欠場の後84試合マスクをかぶり日本一に貢献したが一人で全試合は無理。どうしたものか。投打、質量とも充実の阪神で唯一心配の種。目下穴だ。

 3日の日本ハム戦は4点リードしていた7回及川が乱調、一挙5点を取られ逆転され5連敗。捕手は坂本が先発、7回から藤田と代った。その回に5点入った。藤田は中京大中京から入団して5年目。今年のキャンプで初めて1軍に昇格。公式戦1軍経験はない。

令和6年3月4日

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