ユニホームを着たら敵

埋もれた才能に開花のチャンスを与えるのが狙いのプロ野球現役ドラフトが8日昨年に続いて行われ、昨年ソフトバンクの大竹を指名、12勝2敗という大きな土産をもらった阪神がオリックスの漆原大晟投手を獲得した。

 右投げの漆原は新潟医療福祉大から令和元年育成ドラフト1位でオリックスに入団、同年ウエスタンリーグで23セーブを挙げ最多セーブ投手賞を取り、2年2月に支配下に登録された。3年には150km前後の直球とフォークを投げ34試合に登板、2勝2敗2セーブ、防御率3.03でリーグ優勝に貢献したが、4年は1軍の登板機会がなく、今季は16試合に登板したが勝ち星無しにとどまったけれど岡田監督は手元に届いた現役ドラフト候補リストで名前を見つけると即獲得を決めた。「真っ直ぐも速いしな。150kmくらい出る。オリックスはピッチャーがええところや。環境がかわれば化ける可能性はある」それに阪神の救援陣、岩崎を先頭に岩貞、桐敷、島本、及川と左は豊富だが右は石井、加治屋、湯浅と手薄という事も漆原に食指を向けさせた。

 ところで漆原、新潟福祉医療大では今年阪神救援陣で一番力をつけた桐敷と同窓、漆原が3年先輩だ。桐敷は入学して初めて漆原の投げる球をみて「こういう選手がプロに行くのだなと思った」という。

 その後漆原はオリックスに入団、桐敷も阪神に入った。そんな二人昨年オフ、食事を共にした。1年目の桐敷は3敗で防御率5.02。同年漆原は1軍登板が無かった。それでも3年先輩、漆原がごちそうして桐敷が話を聞く格好だった思うが現状は違う。

 桐敷は今年中継ぎの中心。対して漆原、16試合投げたが勝ち星はつかなかった。この二人阪神では中継ぎで争う事になる。後輩は「協力は惜しまない」というが「グランドでは競争」といっている。

令和5年12月10日

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