近本の挑戦

昨年の暮れまで「38年ぶりの日本一を勝ち取った自信は大きい。来年は特に何にもしない」と言っていた岡田監督、「あの仕事しい」がそんな事で収まるものかと思っていたが案の定で年明け早々、黄金期と言い出しているファンの声に本性を出して「黄金期ってそれは今年からやで。築くのははっきり言うて今年の結果次第やろな。連覇のチャンスもそらあるある。みんなで結集したらもっと強いチームになるんじゃないか」と話した。

 2年契約の2年目、今の関心はいつまでやるかだがそれについては66やで」でそらした。そんな阪神で近本が昨年暮れ、故郷になる兵庫県淡路島の淡路佐野運動公園での一般公開の自主トレで見学した1,500人の虎党に見せた二刀流打法が話題になっている。

 動機は「個人の成績を上げるには個々の能力をしっかり伸ばさないといけない。先にあるのは安定した成績です。これが1番です。その事を僕らしくやっていこうと思います」だ。

 午前中は体の使い方がメインのトレーニング。午後「これから野球です」といった近本、右手、左手にそれぞれ短いバットを持ちトスバッティング。まずは右手でスイングしてバットにちょこんとボールを当てるとその位置でバットを止める。その姿勢を保ったまま次に来たトスのボールを左手のバットで振り抜き快音を響かせた。

 こうした一連の動作を近本は「筋肉をブレーキにしてバットを止めるのです。今までは左手を意識していたんですけど左手を上手く使いながら右手で止めたのを追い越していくのです」と説明したが素人には難解。要は左打ちの近本は左手のスイングで打球を飛ばしていた。そのさい有効活用されていなかった右手を使うというらしくその意味ではニ刀流になる。

 「これから筋力も体力も落ちていく。今持っているものだけでやっていける年齢じゃなくなって来る」。

 この考え方、岡田監督が「黄金期築く年」という今年生かしたい。

令和6年1月2日

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