雨中、満員のスタンドに送る勝利

19日から甲子園球場での中日戦は3試合続けて前売り券完売、21日は朝から雨だったが試合開始2時間前の正午に開門すると球場全部の入り口からファンが入りたちまちスタンドは埋まった。マネジャーからの報告でこの事を知った岡田監督は「雨の中でも試合はやる、そして勝とう」と選手に伝え、グランド整備の部署にも連絡した。

 土を入れたりで定刻2時より53分遅れで試合強行。阪神は才木が先発。岡田監督によると天気予報が悪いといわれた前日から「明日は投げたい」と言っていたそうでその気持ちが雨中の投球に繋がり1、2回6人の打者から5奪三振。3回無死山本四球、犠打で2塁に送られたが岡林を遊ゴロ、田中2ゴロ。

 4回無死カリステに中前安打。続く中田は中堅後方に大飛球。捕球した近本の2塁への返球が遅れるのを見てカリステ2塁へ走り最初はセーフだったが、ビデオ判定でアウトに変わった。中日は松葉が先発。雨で5回コールドゲームになるかもしれない試合、それまでに得点しておきたいという事で阪神は1回無死近本中前安打の後中野犠打、2塁に送り続く森下は四球、1、2塁としたが大山遊ゴロ併殺」。

 5回無死梅野が四球で出たが木浪2球犠打失敗の後2ゴロ併殺。両軍5回までゼロで試合は成立。この間雨は止む事無くイニングの間に内野に土が入れられたがそれでも水が浮き出た。審判が集まったが黄色の雨がっぱのスタンドは動く事なくそこからの絶え間ない歓声に続行。6回中日2死田中の遊撃木浪の左横のゴロがぬかるむグラウンドでヒットになったが、才木、カリステを2-2後の外角直球で見送りの三振。ここまで奪三振は8。

 その裏阪神は続投の松葉から1死後中野が左前安打。森下遊撃内野安打で1、2塁。大山1-2後空振りの三振。続く佐藤3-2の後2球ファール、その都度ヘルメットを取り落ちてくる雨露を取るため庇をふいた。その後内角に来た変化球を強振、強いライナーが右翼席のフェンスぎりぎりを越えた。

 この一発が雨中の試合にけじめをつけた。7回中日の攻撃が3人で終わり裏の阪神の攻撃の前に球審が本塁ベース上でコールドゲーム宣言。黄色のスタンドは大満足。雨を吹き飛ばさんばかりの歓声が起こった。
 約束を果たした岡田監督は「3点は大きかったね」。立役者佐藤は「早く1点が欲しかったので良かった」6連勝の阪神は4連敗の中日を抜いて今季初の首位にたった。

令和6年4月22日

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