アーセナルよりもアルテタを好きになるドキュメンタリー All or Nothing
1シーズン、スポーツチームに密着したシリーズ、All or Nothing。ロッカールームの中にも常時カメラが張り付いているので、そもそも映像としてレアというのもあるが、今作の主役はアーセナル。
大学時代、NHK BSかフジテレビの日曜日の夜にアーセナルかバルサの試合はなるべくよく観るようにしていたし、今はドン・キホーテになってしまっている、仙台駅前のスポーツバーに一日入り浸ってサッカーの試合を観てたりもした。選手としてはシーマン、ベルカンプが特に好きで、チームとしては0304のプレミアリーグ無敗優勝を達成したインビジブル、0708のヤングガナーズあたりが特に好き。これ以降はあまりヨーロッパサッカー観なくなってしまい、その後はむしろ、アーセナル猿さんのブログで結果を見る感じだった。
とはいえ、コロナ禍で外出もしなくなったので、2021からはDAZNでアーセナルのだいたいの試合は観ていた。アーセナルの現状もアルテタのやりたいサッカーもインプット済み。その前提でも一年のシーズンを通して山あり谷ありで面白かったし、何よりも試合前と後のロッカールームでのアルテタの熱弁がこれまた面白い。選手時代も獰猛だったけど、監督になっても変わらずなのだろう。
アーセナルの2122シーズンといえば、開幕3連敗に始まり、ラムズデールと冨安の加入で鉄壁の最終ラインが完成し快進撃が始まり、リバプールとマンシティーにはどうしても勝てず、得点源だったオバメヤンの放出とケガ人続出にコロナ離脱、それでも終盤にかけて若手の躍動で連勝を重ね、チェルシーに快勝なんかもあり、4位を確保できそうなところで4位争いをしていたトッテナムにノースロンドンダービーで負けてしまい、そこから勝ちきれずにあと一歩の5位という、なかなかフィクションだったらありえないようなシーズンであった。
これが全8話にコンパクトにまとめられていて、半日あれば観終わる。このシリーズは素材も良ければ、編集も上手い。Amazonプライムオリジナル作品の質の高さがよく分かる一作でもある。唯一の不満は選手側のインタビューの回答者が偏っていること。特に冨安、ほとんど喋っていない。編集でカットされまくったのかもしれないが。
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