国策企業は(再び)破綻する
ということで、またしても国策企業が破綻しました。有機ELで世界のシェアを取っているのはLGとサムスン電子の韓国2社。これに続くのが中国メーカーで日本企業が入る余地がほとんどなく、ソニーもパナソニックも撤退かというところで国策企業のJOLEDへ事業譲渡で事業継続。が、この苦境から逆転できるわけもなく、今に至るというところでしょうが、ジャパンディスプレイとほとんど同じ経緯をたどっていますね。
ジャパンディスプレイは経営破綻には至っていないですが、ほぼ死に体。両社の置かれている環境として、①そもそも民間企業が競合である中国韓国台湾あたりの企業との競争に勝てなかった、②複数の会社の事業を統合したため単一の企業風土を作りにくい、③さらに国、厳密にいえば経済産業省だったり官製ファンドだったりのお金が入っているため、経営の本質ではないところの直接間接コストの増加や不毛なプロセスの増加しがちというものがあり、下手したら日次で意思決定している東アジアの競合他社とは違う次元でビジネスやっている印象しかありません。
ここで気になるのが、そう、官製半導体企業のラピダスです。なんと2ナノのロジック半導体を作ることを目標としているらしいのですが、そもそも、TSMCやサムスンが惜しみなく時間もお金も投資している領域でかつグローバルで作り上げた強固なバリューチェーンにどうやって新規企業が入るのでしょうか。今のところ期待値はマイナスなのですが、なんか奥の手あるのかな、ないだろうな。
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