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エッセイ

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#日記

「100回継ぐこと」 18番目のエイト

いきなり私事ですが、いや、常に私事と創作以外を話したことはないのですが、最近の私事を少しだけ。 早速ですが「ステキブンゲイ」さんの公式企画である「100回継ぐこと」に参加させていただきました。 100人で一つの物語を紡ごうというこの企画。 大学受験を控えた高校生男子と、その男子高校生の憧れの先輩である大学一年生の手紙のやりとり。 それを100人で繋ごうというのだから、なかなかに意欲的な企画。 そんな公式企画に参加させていただき嬉しい限りです。 僕は、その憧れの女性先

ちいさなヒーロー

「どうしてこんなこともできないの」 その言葉が刃のように刺さる。 寂しそうな息子の顔を見て、胸の奥がチクチクと痛む。 ごめん。またやってしまった。 間違ったことをしたら、謝る。 謝れば良いという話ではないけれど、 悔い改めるために区切りを付ける。 それから、息子をもう一度抱き締める。 ごめん。 小学一年生の息子は絵が得意だ。 絵心のない自分からすると、 どうしてこうも立体的に書けるのものかと感嘆する。 小学一年生の息子は虫が大好きだ。 虫が苦手な自分からすると、

願う夏、願わぬ夏

願わくは、来夏は子どものはしゃぐ声に耳を傾けたい 願わくは、来夏は夏祭りで賑わう人混みを味わいたい 願わくは、来夏はザブンと海に思いっきり飛び込みたい 願わくは、来夏は山に向かい大声で力の限り吠えたい 願わくは、来夏は君たちと声高々に乾杯を叫びたい 願わくは、来夏は真っ黒に陽に焼けていたい 願わくは、来夏は汗を拭うことを楽しみたい 願わくは、来夏は入道雲に向かって走っていきたい 春には桜のために空を見上げ、 夏には花火のために空を見上げ、 秋には紅葉のために空を見上げ、 冬に