おせちしながき

おせち、おぼえがき ②

一の重、祝い肴三種。

【数の子】

・数の子はとにかく塩抜きのタイミング。で、こればかりはその都度やってみてこまめに味を見ながらやらないとわからない。薄い塩水につけて3時間ごとに味をみて塩水も変える。大概の塩抜きのやり方だと6時間ごとに水を替えて24時間ぐらいつけて塩を抜くとありますが、今回の数の子は7時間くらい。二回目の水換えでもうほぼこれでいいんじゃないかという味だったのだけど、いくらなんでも短すぎるかなともう一時間つけてみて、もうこれ以上は必要ないと判断。一回目の水換えのとき薄皮も剥いだので早く戻ったのかもしれません。そのまま食べて美味しい加減、むしろちょっとしょっぱいくらいに止めた方が美味しいと思う。出汁は濃いめに引いてお吸い物程度の味付けをしてつけておきます。漬けて半日ぐらいが食べごろかな。

【田作り】

・最初にフライパンで炒るのではなく、低温のオーブンで焦げないように乾かしてから中華鍋に移し、醤油と砂糖、みりん、酒を絡めます。

・今回たまたまお客様に頂いた島産のジーマミ(落花生)があったのでそれもあわせてみた。これは正解でした。次回も忘れずに手に入れよう。

・ごまめは島庄水産の京都府宮津産というのを取り寄せました。苦みがなく美味しいです。 

【黒豆蜜煮】

・実はこれが一番手のかかるメニュー。野崎洋光さんのレシピを参考にしてつくるのですが、これ本当に必要なの?というくらい工程が多い!以下その工程のコピペです。

1)黒豆を軽く水洗いしてから米のとぎ汁に約10時間浸して戻す。戻りが悪い(皮にしわがある)場合はさらに半日ほど浸してみる。

2)ザルにあげて水を切り、水で洗ってキズのある物や皮の破れた物を取り除く。

3)たっぷりの水とともに火にかけて茹でこぼし、ザルに揚げて水の中で洗う。再びザルにあげて水気を切る。

4)重曹とガーゼに包んだ錆び釘(または金属たわし)を黒豆とともに鍋に入れ、落とし蓋をして弱火で2時間煮込み、火を止めてそのまま室温で冷ます。

5)落とし蓋をした鍋ごと流水に10分間さらし、再度火にかけて沸騰させたらザルにあげて水気を切る。

6)別に沸かした湯に豆を移し、5分茹でる。これを二回繰り返す。

7)湯の沸いた蒸し器にザルごと入れて強火で5~10分蒸す。

8)水に分量の砂糖を加えて煮立てて薄蜜を作り、黒豆を加えて紙ぶたをし弱火で20分煮る(豆が常に汁に浸るように)。火を消して一晩おく。

9)さらに砂糖を加え、紙ぶたをして弱火にかけ10~15分煮れば完成。

丸3日かかります(笑)しかも蜜に豆が入るまでに心が折れるほどの大量の黒豆が消失します。途中の新しい湯で煮なおす過程で豆が破けてしまうのです。(丹波黒豆、豆とはいえそこそこの値段がします。まあ、煮直してあんこにしたりしますが。)ここら辺来年は見直したいんだけど、とにかく出来上がりは美味しいので、毎年忠実にやってます。。。

・豆の戻し時間もやはり豆の状態によって違うので、かなり長めの時間を考えておいたほうが良いと思います。

・サビ釘は代用で近所の商店で買った金たわしを塩水につけて錆びさせて使ってます。

【伊達巻】

・後述するかまぼこの元になるカジキマグロのすり身と島どうふを調味料と玉子と一緒にプロセッサーにかけてオーブンで焼きます。

・魚の出汁の風味がよく出て、しっとり感も良かったのですが、もうすこしふんわりした感じも欲しかった。今度は島どうふじゃなくて山芋など入れてみようかな。

・玉子は川平のかーらファームの卵を使ってます。放し飼い鳥の有精卵。やっぱり味が濃くて臭みがなく美味しいです。

・今度こそは鬼スダレを買う!これも毎年だし巻き作る時になって思い出してる気がする。。

【まぐろ昆布巻き】

・昆布巻きの昆布は日高昆布で十分!今回の教訓の一つです。すこし奮発して利尻昆布を取り寄せたのですが昆布に厚みがありすぎて巻きづらいったらない(笑)おまけに煮込んでもなかなか柔らかくならず、食感もイマイチ。。。食材も適材適所で高級であればいいというものでもないんですね。

・戻したかんぴょうは1/2の幅に切って巻くこと。断然巻きやすい。こういうことも書いとかないと来年は絶対忘れてるんですよね。。



次回二の重、煮しめ編です(笑)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?