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2015 3/20 「島蛸」

沖縄では冬場の時期に産卵のために浅場にあがってくる蛸がよく獲れます。
こちらでは「島たこ」という言い方で、居酒屋でもメニューによく登場します。
で、「島たこ」というのはおそらく通称で、実際はなんという種類のたこなのか調べてみるとこれがややこしい。
一般的に「島たこ」と呼ばれよく出回ってるのは「わもんだこ」というらしい。で、島たこと呼ばれてる「わもんだこ」とは別に正式な和名で「しまだこ」という種類もいるんだな。でこちらは沖縄の方言では「シガヤー」と呼ばれてるようなんですが、八重山ではウムズナーと呼ばれてる小さめのイイダコも本島の方ではシガヤーと呼ばれてるようで、そこらへんの名称と種類が地域によってもいろいろ錯綜しててこんがらがります。

ま、とりあえず「島たこ」です。
初めて食べた時はたぶん茹でてあるのを、どっかの鮮魚店で買ったか、居酒屋で食べたか、いずれにしろ硬くてあまり美味しいと思わなかった。
その後知り合いの方に生のたこをいただく機会があり、生のまま食べたり、自分で茹でて食べたら、なんというか、独特の風味があってとても旨い!
以来たこは自分で茹でて食べるものと思ってたんですが、近頃は新川の大栄食品さんのたこが絶妙な茹で加減ということを教えてもらいもっぱらそこから購入していました。

で、おとといお隣の「かぶやぁ」のちかさんから鳩間の知り合いからいただいたというたこをおすそ分けいただいたので久しぶりに茹でてみました。

島のたこはだいたい獲ったら内臓だけ抜いてビニール袋の入れて冷凍してから流通します。生のままだと袋の入れてもグニャグニャと持ちづらいし、一度冷凍したほうが身が柔らかくなるという話もあります。
それから何より一度冷凍すると滑りが少なくなり下処理がしやすい!
もともとさほど滑りが多くない島ダコですが、ほんと水洗いしてから塩をまぶして10分くらいもみ洗いするだけ。
たこの茹で方見たいのを調べると最低30分くらい力を込めてもみ洗いするとか、棍棒で叩くとか大根で叩くとか色々書いてあるけど、そういうのは全然必要なし。

これを茹でます。
大鍋に湯を沸かしたこを入れるのですが、ここで普通は足先から湯につけていきくるくると足が回り込んでいく形を作りながら湯に沈めるというのが一般的なやり方ですが、「なつや」の遠藤さんに教わったのは「そんなのは、魚屋が店頭で見栄え良く見せるためのやり方で茹でづらい頭や足の根っこの方から茹でる方が合理的だ」ということ。
言われてみればその通り。以来僕はたこの足先を手に巻きつけて、あたまからあしの根元から三分の一ぐらいまでを湯につけて4分、残りを入れて3分。これくらいの茹で加減です。ちなみに湯は弱火で沸騰させないこと。お茶の葉を入れて色を良くします。

茹で時間は個体の大きさによって加減します。とにかくまだ早いかなぐらいであげて、ちょっと切って食べて、まだあんまり生っぽすぎたらもう一度湯に入れればいいくらいの感じで、試し試しやったほうがいいと思います。

茹でたら氷水で冷やし、切り分けます。島たこは足と足の間のビラビラした部分がかなり多いんですけど、邪魔なんで僕は切り捨てちゃいます。あの部分が美味しいという人もいるのかな?

ラップして冷凍保存しておけばいつでもすぐ解凍できて極上の酒肴の材料になるという使えるやつ!

ちかさん、ありがとうございました!

島たこを使った料理はまた次回ということで。

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