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フェスに思いを馳せる

週末、何気なく見たTwitterで「# RSR2020」のタグを目にした。
んん?と思い調べてみると、YouTubeで過去映像の配信が行われていた様子。
1回目の配信は完全に見逃していたが、再配信中だということを知り、慌てて見に行った。

ページを開くとちょうどライジングサンクッキングの時間で一瞬戸惑ったが、少し経つとライブの配信が始まった。

玉置浩二の声量に目を見張り、CORNELIUSのかっこよさにほれぼれし、Coccoを見て泣きそうになり、ハナレグミで心を落ち着ける。
Coccoの時に客席が映り、私と同世代くらいの女性がぼろぼろと泣いていた。
わかる、私も多分Coccoを生で見たら泣く。

討論会で完全に酔っ払っていく増子さんがたいそうかわいかった。
私は酔っ払いが好きだ。
もちろん迷惑な酔っ払いもいるのでそういう人は困るが、アルコールによって少し普段より饒舌になったり、感情が表れやすくなる彼ら、彼女らはとてもいとおしい。

討論会の直後に現れた井上陽水の最後のニュース、最高が過ぎた。
ぐっと心が沸き立つ。
渋さ知らズは私の中で完全に「フェス」のイメージで、ぐちゃぐちゃのわけのわからない集団で同じメロディを楽しむ、その理由のない楽しさが具現したもの、という感じ。大好きだ。
矢野顕子×上原ひろみのすばらしさは言わずもがなで、一度は生で聴いて才能にぶん殴られたい、と思う。
くるりのロックンロールは大好きな曲で、歌詞を噛みしめながら聴いた。

ラストの4組は一番多感だった頃の私が降りてくるしかないラインナップだった。
NUMBER GIRLのこの映像は本当に何度も何度も見たものだったけど、何度見ても良い。かきむしられるような気持ちになる。
そこからTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT。アベフトシが動いているところを見るだけで泣けてくる。
再結成は叶わないミッシェル。チバユウスケのかっこよさを目に焼き付ける。最後の「バイバイ」がこんなにかっこいい人いるかよ。
さらにBLANKEY JET CITY。ベンジー!!もう言葉にならない。
唯一無二のかっこよさ。誰かが真似をしても決してかっこよくならないのに、ベンジーはかっこいい。なんでなんだ。
そしてラストがサニーデイ・サービスである。
ただただ画面を見つめながら、20年(!)ほど前の夏の日に心を飛ばした。

配信のフェス、これはこれで楽しいが、やっぱりライブは生で見たいと思う。
目の前で鳴る音、生の人間がそこにいて躍動する、それってやはり画面越しに見るものとは違う。
「あのライブはよかったなぁ」なんて、何度もその手触りを思い出して、また見たい、その場所で音を浴びたい、体を揺らして自由に、そう思えるのがライブだと思う。
コロナ禍でいろんなライブの配信を見て、それはそれで楽しいものだったけれど、それがすべて生のライブに取って代わるのはさみしい世界だな。私にとっては。

どんな形かわからないけれど、いつかまた、フェスが行われる世界になることを祈って。

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