見出し画像

[BADUI] 点字ブロックの行き先:トイレはどこに?

BADUIは作るときにできるものもありますが、メンテナンスが不十分なことにより生まれることもあります。今回は、そのメンテナンスに関連する事例を紹介。

事例

画像2

とある公園に設置されているトイレです。目が不自由な方でも利用できるようにと、点字ブロックが配置されています。

このトイレへの点字ブロックは下の写真のようにつながっており...

画像1

もともと、公園内の案内や水飲み場があり、その1つ目のところに点字による案内があったようなのですが、この右手側に保育園ができたことで撤去され、先がない点字ブロックが残ったままにっています。これでは、目の不自由な方が行き先不明で困ってしまいます。

ちなみに、2年以上放置されており、あるときは子どもたちがダンジョンに見立てて遊んでいました。たぶん、落ちたら死ぬんだと思います(追記:2020年12月に確認したところ、ここに水飲み場と案内が設置されていました!)。

どうしてこうなった?

点字ブロックを外すのにもコストがかかるものであり、こうしたメンテナンス(点字ブロックの取り外し)について予算計上されていないがために、このようなことになってしまっているのだと思います。

また、ひとは自分ごとではないことに気づきにくく、こうした問題があることがわかっていないという可能性もあるのかなと思います。

学べること

メンテナンスしなければこんなことになりますよ。また点字ブロックを使わない人がこうした改修や工事に携わると、その問題に気付きにくいものですよということがわかりやすいとても良い事例だと思います。

キングジムさんの商品で、点字付きのテプラを印字してくれるものがあった(下の写真)のですが、点字を使うひとにとって不要な「開」「閉」や階などの情報も印字されています。これ、点字は上下さかさまに貼ってしまうと全然違う意味になってしまうため、点字を使わない目が見える人が、このテプラを上下逆に貼り付けてしまわないようにするためにあるんですよね。

画像3

ついつい自分の関わること以外については注意が行きませんので、いろいろ気を付けないといけないという学びがあるとても良いものだなとつくづく思います。

こういうのは色々な事例を見て、記憶の片隅に残しておいて、いざというときに「あれっ? なにか引っかかるぞ」と、引っかかってもらうのが重要なんだろなといつも思っています。

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは研究室の学生さんの飲み会代に補助として使わせていただきます。