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ンダウ・ターラよ、ありがとう

ンダウ・ターラ選手。

北海道札幌市清田区出身のプロサッカー選手。
新潟医療福祉大学を卒業後2021年に横浜F・マリノスに加入。町田ゼルビアやJFLのFCマルヤス岡崎へのレンタル移籍を経て、今季J3に昇格するFC大阪に完全移籍で加入したストライカーである。

で、彼がどうしたって?

彼は約20年前の私を“今”救ってくれた男なのだ。

遡ること約20年前…
高校に入学した私は、第一希望の高校に入れなかったという不本意気味の入学であることと内向的な性格が災いしてクラスに友達が1人もいなかった。

登下校は当然ひとり、メシの時もひとり、体育で2人1組でウォーミングアップしてくださいというときは、あぶれる人が必ずいるのでその人と組んでいた。

そうなると休み時間もひとりなわけで、寝る、ケータイのアプリゲームをやるなどして時間をつぶしていた。

しかしその時間つぶしも限界を迎えてしまう。
アプリも飽きたし、毎回寝るのもキツくなってきていた。
そこで当時の私が開発したのは、サッカー選手しりとりという暇つぶしであった。
ルールは簡単、サッカー選手しばりのしりとりである。
サッカー選手を頭の中でひたすら連想して、大学ノートに書き込んでいく。

マラドーナ→ナダル→ルンメニゲ→ゲッツェ
こんな感じでやっていた(ゲッツェは約20年前まだ子供だったけど私もすっかり勘が鈍っていて他に思い付かなかった)

ある日の休み時間、日課のしりとりに励んでいると、突然話しかけられた。
「何やってるの?」

話しかけてきたのはサッカー部で、いわゆる“クラスの一軍”のN君だった。
(私は中学までサッカー部に所属していたが、高校では入らなかった)

「サッカー選手しりとりだよ。こんな感じで。」
大学ノートに汚い字でびっしり書かれたサッカー選手の羅列を見せた。

N君からはそれ以降話しかけられることはなくなった。

閑話休題。
しりとりにおいてネックとなるのはやはり“ん”であることに異論はないと思う。
当時の私もいかにそれを避けるか、終わりを迎えてしまわないようにひたすら考えていた。
しかし、ンダウ・ターラ選手によって20年前に悩んでいたあの日の私は救われた。
もうサッカー選手しりとりをする時に“ん”が出てしまっても悩むことはない。

ンダウ・ターラ選手、本当にありがとう。
今季は山雅戦以外でめちゃくちゃ活躍してほしい。山雅戦以外で。

補足
ちなみに高校生活では二年生のクラス替え以降無事友達ができ、一年時とは打って変わって楽しく過ごせた。
4人グループでいることが多くて卒業後も付き合いがありLINEグループもあったが、数年前に私起因の諍いで今は絶縁状態になっている。
人生山あり谷あり。

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