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【400字小説】マリファナを花に

きれいなお姉さんが3人とも年上でスタバに。
チラチラ見てしまう。
僕はナンパなんてしないから、腑抜けている。
彼女いない歴、もうすぐ2年。
回収しなくちゃ、この730日分の虚無を。

「出会いがない」ってお姉さんたちが愚痴ってる。
出会いは確かにない。
でも、掴み取るものだと僕は思うよ。
だったらお姉さんに声掛けろよ。

ナンテイッテ?
シラネエヨ!

ひとりが寂しくて大麻に手を出したわけでもない。
興味本位。
いつか花が咲くから恋愛頑張ろう。
いつか逝くから人生ぶっ飛ばそう。

「レイミはいらない? 甘いもの」
「うん、いいよ」
「じゃあ、わたしたちの荷物見ておいて」

その会話を見ていた、ガン見。
ふたりが席を離れてすぐに、
人生はいつだって急展開。
一番おとなしそうなお姉さんが
僕の席まで来て
「わたしたちのこと見てたでしょ」と
ゴキゲンで言った。

それであれを勧めたら
「いくらで売ってくれるの?」と聞くので、
「この後、お茶でも」とスタバなのに誘ってた。

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