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【400字小説】ツンがデレ

さすがトイザらスに隣接するマクドナルドだ。子どもの叫び声が愛おしい。レジは2台稼働して大忙し。レジに並んでいる。左の店員がツン、右がデレ。できればツンの方がいいなあ。Mだからじゃないよ。仕事ができそうで良いじゃない、偏見。

楽しみにしていた、テレビのルーレット番組みたいにヤラセじゃないから。いよいよわたしの順番かなと左へ行こうとしたら、そこにいた客が自分の子どもに体ごとアタックされて、小銭を落として拾うという神様の悪戯。そういうわけで、右のデレの方に行ったのだけれど、それはそれでかわいらしくて、鼻持ちならなかった、矛盾するなあ。きっと鼻の下を伸ばしていた。

注文後、さっきの子どもに体当たりされて、受け取ったトレーごと落とした。母親がすいませんと必死の形相をすぐにアッピール。「子どもは怪獣ですから」とわたしは淡々と冷静に言ったつもり。するとツンの方の店員がカウンター越しに舌打ちしたので性的興奮を。

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