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【なかがわよしのの61曲カヴァー企画】「My Way」フランク・シナトラ
ラジオからシナトラが。洋一は自動車修理工場でオイルまみれになりながら、汗を流している。車の下に潜り込んている時、上司から昼休憩を取るように言われる。工具もあまり散らかすなよと、親に言われるような感覚で、少し苛立った。
誰も洋一を一緒に昼ご飯を買いに行こうと誘わない。でも洋一は気にしていないし、むしろその方が気楽。談笑しながらテーブルを囲むものも苦手。自分が声を掛けられない理由は知らないが、気にはしていない。もし嫌われていても、この職場の人間はクズだからと落ち込みもしない。
揃って口笛を吹きながら同僚たち買い出しに行く。その間、洋一は手を洗い、それでも油臭い手で、握り飯を食う。自分で作った、朝に。女に好かれないのはだいぶ気にしている。髭も剃っているし、ムダ毛というムダ毛は処理しているのに。「これも人生」と達観。どこか諦めて生きている。死んだ目をしている。それがモテない理由。ある意味クズ以下にクズ。
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