区切りのブヒブヒ

M-1グランプリ、初めて準々決勝まで進むことができた。
お師匠とも言うべき先輩にきつく「浮き足立ってはいけない」とありがたく仰せつかっているので、とにもかくにも浮き足立たず、現在地を見つめ、まだまだまだまだ足りないへっぽこであるという視点を持っていなければならないにもかかわらず、「行けました〜!」みたいなはしゃいだnoteをしたためているんでは仕様がないかも知れない。
でもまあ、僕らを経時的に見つめてくださってた方からすると、どれだけ僕らが準々決勝という響きにこだわっているかを多少は知ってくれているんじゃないかと思う。
その方々にだけ伝えます。やっと行けました。次もやってやれる気がしてますが、取り急ぎ、行けました。ありがとうございます。


2017年、これはひょっとするぞ、僕たちの爆走ビクトリーロードが始まるのかもしれない、と明確に気配、風を感じていた。ただそれらしいネタをただそれらしく振り回すんでなく、個性、得意を武器にオリジナリティーでもって走りまわる、そういうエネルギーがあると思っていた。風を感じていた。そんな甘ったるいそよ風を消し去るように、激しく2回戦で敗退してしまった。
いじける僕らをよそに、一番近くで見てた仲間ボーイズが初めて準々決勝に到達した。大手事務所で渋く活躍する同期とか、バティオスで顔を合わせる近しい先輩などがドバドバ準々決勝に到達した年だった。僕たちに強烈なコンプレックスを植え付けたのが準々決勝であり、2017年であった(昨年ついに決勝に到達した勇ましい後輩たちが、早々に初めて準決勝に駒を進めた年でもある)。
今年のネタ前やネタ後のインタビューでもやたらめったら「準々決勝にまだ立ったことがなくて〜」「準々決勝に行った時にどう感じるかを知りたくて〜」とか言い過ぎて、いやに志の低い連中と思われたかもしれない。普通に元気がなかっただけかもしれない。ついぞインタビュー動画が載ることはなかったけれども、サイコーな結果が出た後に振り返って志の低さを苦笑いできたら御の字だ。



2019年の大晦日にもりもり熱いことを書いて、闘志を燃やしている。読むのは後半だけで大丈夫なんだけれども、ともかくガッツを燃やしている。事あるごとに2017年を振り返っている。



熱くたぎっているけれども、結局この後にハイパーウイルス大行進が始まり、ちっとも頑張り方が分からないまま散ってしまった。昨年2020年の敗退が、自分たちの取り組み方的に最もみっともなかった。2017年に負けず劣らずめちゃめちゃ嫌だった。めちゃめちゃ嫌な年を経ての今だから、ともかく良かった。



もう「行ったことある」をブイブイ言える芸歴でもなくなってしまったけれども、ひとまず、ホッとした。ここからがスタート、遅すぎるスタートである。次のステージまでおおよそ10日、もりもり過ごしてもりもり臨む。初めてがいっぱいの、とびっきりプレシャスな2021年にする。

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