抜こう作用の人狼講座「進行概論 第二巻」

はじめに

進行概論 第二巻では、「指定かグレランか」に関して、概論を述べてから、実践的に考える事を目指す。
このテーマは、議論開始序盤に決めることながら、その後の展開を大きく左右し、また、必要に応じて、途中で進行方針を切り替える事が求められる。

指定かグレランか

まず、指定とグレランの基本事項を確認する。
指定は、票情報がない代わりに、回避出来る。また、霊能者の独断である。
次に、グレランは票情報が落ち、貫通である。
では、問題を出す。

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【問題】
12bでは、2-1白進行と、3-1白進行で、指定/グレランの採用率が変わるだろうか?


【解答】
変わる

【解説】
2-1の方がグレラン採用率が高い。
というのも、ここで問題になるのは、回避/貫通の利点である。
2-1盤面は、グレに3人外いる場合が多く、人外が回避し、生存するし、人外対狩人の比率からいっても、狩人保護のメリットが薄い。
当然、3-1は、グレの人外数が少ないので、貫通で狩人を保護できなくなる懸念が高まる。
また、更に総合的な視点で見ても、3-1盤面は、グレの情報より、占いの情報を重視したいため、票情報の価値が低く、結果として、指定の採用率が上がる。

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とはいえ、この問題は、12bをそこそこプレイした人にとっては、体感で答えに気付いた人も多いだろう。
これが、2-1白進攻なら、基本的にグレランが採用される理由である。
しかし、ここでは、更に発展させ、2-1盤面で、指定を採用すべき状況について考察する。

12b 2-1、白進行で、指定をするべき、もしくは、指定に切り替えるべき状況というのは、以下の2点に集約される。

・発言数が全体的に少なく、中身が見えないプレイヤーが多い場合
・組織票の懸念など、独裁進行にした方が良い場合

まず、中身が見えないプレイヤーが多い時に、「強い吊り」である貫通を行うべきではない。
経費のプレイヤーが狩人ではない保証はないし、狼を上手く落とせるかというと怪しい。
票情報に関しても、本来、票情報とは、それ単独ではそこまで価値がなく、発言との結びつきによって真価を発揮するので、こうした時には、実はあまり価値がない。

また、例えば、狂人目線で狼位置が比較的割れていると思われる状況では、狼陣営が3票を持つ事になり、グレランだと村陣営が高確率で処刑される。
もしくは、発言にて実権を握っている、中核的プレイヤーが、狼目に見える(つまり、狼に場を握られている懸念がある)場合などでは、霊能者に独裁してもらった方が得なのだ。
これに限らず、霊能者の独裁が効く状況というのは多く存在し、進行的な話なので、敢えてあげるか迷ったが、霊能者のプレイヤーレベルが突出して高い場合は、当然、指定進行の方が優れている。

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【課題】
では、3-1盤面において、グレランにした方が良い状況とは、どんな状況だろうか

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次回は、「予告の有無」をテーマにお送りする予定である。
予告は進行論の中でも特に難しい印象があるが、基本パターンを覚えれば、グッと勝率を上げられる。
次回は、予告をするべき時、しないべき時について、詳細に解説していく。


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