niyuta家の風景【短編集】（第二弾）

※登場人物紹介は【短編集】（第一弾）と同じ内容です。第一弾を読んだ人は読み飛ばして下さい。

【登場人物】

◾️私……

このnoteの執筆者

わんぱくな男の子2人に翻弄される日々を送る。

◾️妻

・わんぱくな2人の男の子のお母さん

◾️蓮士郎（仮名）……

・長男
・小学校4年生
・ゴリラの赤ちゃんにそっくり
・真面目
・短気
・ハンドボール頑張り中

◾️翔（仮名）……

・次男
・小学校1年生
・ハンサム
・ワガママ
・意地悪
・サッカー命

【004】マニュアルは？

次男、翔の最近のお気に入りはミニ四駆。

小学校1年生ながら、改造などにも挑戦している。

「お父さん、これ外せる？」

突然、私の所にやって来た翔が言う。ミニ四駆の部品を外して欲しいようだ……

私は翔からミニ四駆を受け取り、ヒョイっと……

ヒョイっと……えっ？あれ？

……どうしよう？外し方が分からない。なんだ？思ったより複雑だぞ……

私は仕方なく翔に言う。

「マニュアルは？さすがにこれはマニュアルが無いと外せない」

その言葉を聞いた翔は困ったように言う。

「マニュアル？何それ？そんなのないよ」

その後、私と翔は数分間。マニュアルが無いと分からない。無いけど外して欲しいと押し問答をする。

しかし、こちらは実際に外し方が分からないのだ。どうしようもない。

さすがに翔も諦めたようだ。

「そうなの？残念。説明書しか無いから諦めるよ」

せ、説明書っ！？それがマニュアルだよ！！

【005】学童保育で

今日は翔をトワイライトに行かせた。世間一般で言うところの学童保育のことだ。私の住んでる地域では学童保育のことをトワイライトと呼ぶ。

私が、今日トワイライトでどうしていたのか聞くと、翔はこう答えた。

「今日はトワイライトで一人でお弁当を食べたの」

たまたま知っている子がいなかったようだ。

それはかわいそうなことをしたと私は少し心を痛めた。

「遊ぶ相手もいなかったの」

友達のいないトワイライトはなかなかつらいもののようだ。

「一人で折り紙してたの」

一人で折り紙？私は翔が一人で折り紙をしているところを想像して少し悲しい気分になった。

「そして、一人でお山座りしてたの」

えっ？一人でお山座り？想像すると……それは可愛いかも。

【006】妻の偏見

長男の蓮をハンドボールクラブに送って行った帰り、車内で妻が言った。

「太一君のお母さん、すごいよね」

太一くんとは蓮と同じハンドボールクラブに通う6年生のお友達だ。

「うん？」

私は妻の言った言葉の意味が分からず、曖昧な返事をする。

「お金持ちなんだよね？すごい大きなサングラスをかけてた」

サングラス？大きな？私はたまらずに言った。

「お金持ちとサングラスは関係ないでしょ」

すると妻は自信満々にこう言う。

「いや、自分に自信が無ければ、あんな大きなサングラスなんてかけれないよ」

それは完全に偏見かと……

終わり