niyuta家の風景【短編集】(第四弾)
※登場人物紹介は【短編集】(第一弾)と同じ内容です。第一弾を読んだ人は読み飛ばして下さい。
【登場人物】
◾️私……
このnoteの執筆者
わんぱくな男の子2人に翻弄される日々を送る。
◾️妻
・わんぱくな2人の男の子のお母さん
◾️蓮士郎(仮名)……
・長男
・小学校4年生
・ゴリラの赤ちゃんにそっくり
・真面目
・短気
・ハンドボール頑張り中
◾️翔(仮名)……
・次男
・小学校1年生
・ハンサム
・ワガママ
・意地悪
・サッカー命
【010】今回は私の負けのようだな……
私は生真面目な長男の蓮をからかうのが好きだ。
ある日、蓮が聞いてくる。
「お父さん、お父さんがもし悪魔の身を食べるなら何がいい?」
「ONE PIECE」の映画を観に行った次の日だ。
特にマンガに興味がない私は適当に答える。
「えっ?メラメラの実とかかな」
「へー、火拳?」
いつものように蓮をからかいたい私が言う。
「よし、君が欲しいのはデブデブの実とか?」
蓮は特に太ってはないが、かなりの大食いなのでそう言ってみる。
「ひどいな。俺が食べるなら、ハンドハンドの実かな」
蓮は半年前からハンドボールを習っている。
私としては少しびっくりする。蓮は練習嫌いで困っていたが、ハンドボールをうまくなりたいという気持ちはあるらしい。ちなみに今はかなり下手だ。
感動した私が言う。
「泳げなくなってもいいから、絶対、ハンドハンドの実食べなよ!」
ONE PIECE内では悪魔の実を食べた能力者は、その類まれな能力と引き換えにカナヅチになる設定だ。
カナヅチになっても良いから、ハンドボールをうまくなって欲しいという気持ちで言ったのだが、蓮の口から衝撃の事実が!
「いや、もう食べた後」
「えっ?食べてあれなの?」
類まれな能力を授かる悪魔の実をつかってあんなに下手なのか?
「そう」
「……頑張れ」
【011】パイの実
蓮と私の「ONE PIECE」の話を横で聞いていた次男の翔が言う。話に入りたくなったようだ。
「お父さんはメラメラの実?」
「そう」
翔は自信満々に言う。
「じゃあ、僕はパイの実が欲しい」
「それは、命名規則に反します」
命名規則と言われても7歳の翔には分からないだろう。
「ゴムゴムとかメラメラとか同じ言葉が2回続かないといけないんだよ」
「……」
翔は一生懸命考えてから言った。
「じゃあ、僕はパイのパイの実が食べたい」
なんとっ!
【012】今、聞かないとっ!
今日は大学生のハンドボール大会を見に行った。すごいプレーの連続で蓮も少し興奮気味だ。
大会のあった体育館を出て少し歩いたところで蓮が言った!
「お父さん!ちょっと聞いていい?」
「何?」
なんだ?次のハンドボールの試合がいつあるか?などか?
「ケロロ軍曹ってなんであんなに早くテレビ放送が終わったの?」
なぜ、このタイミングでそれを聞く?
終わり
私のnoteが少しでもお役に立ちましたら、サポートをお願いします(/ω\)頂いたサポートで我が子にお菓子でも買ってあげたいと思います(*´ω`*)