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トヨタ博物館 「コンセプトカー蔵出し:30年前の未来のクルマ」を観てきました

こんばんは!木偶誑にくすです!
前回の記事から約4ヶ月も間が開いてしまい、見事に三日坊主となり果てていた私ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか…?

この間、世間では色々大変な事が起こりました。楽しみにしていたイベントは軒並み延期や中止となり、私も非常に辛い思いをしておりました…

ようやく最近になって徐々に普段の生活に戻れるようになったとはいえ、油断は禁物です。

6/2から再開館したトヨタ博物館(愛知県長久手市)でも、新しい生活様式にのっとり「入館時にアルコール消毒、赤外線カメラによる体温測定」「他の見学者との一定距離の確保」「密集度の高い一部施設の閉鎖」等様々な対策を取った上で来館者を迎える形となりました。

去る6/6、私はそんなトヨタ博物館に行ってまいりました。どうしても行きたかった理由はコレです!

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本来であれば4/25から開始する予定であった企画展「コンセプトカー蔵出し:30年前の未来のクルマ」を観に行きたかったのです…!!

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企画展示が開かれているのは「文化館」、順路通りに向かうと「クルマ館」で常設展示を回った後に訪れる事になります。

今回の企画展は名前の通り、約30年前の東京モーターショー等で展示されたトヨタのコンセプトカーを一堂に会して、当時のトヨタが提案した「未来のクルマ」を間近に臨む事が出来る貴重なイベントとなっています。
普段は非公開のバックヤードに保管されているという事もあり普段お目にかかれない展示のオンパレード…!
早速一台ずつ展示を見てみましょう!

トヨタ GTV(1987年、第27回東京モーターショー展示)

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GTVというのは(Gas Turbine Vehicle)の略で、つまりガスタービンエンジンを搭載したコンセプトカーです。
今では影も形もありませんが、レシプロエンジンの代替として以前はガスタービンエンジンの研究がさかんに行われていました。これはその成果のひとつと言えるでしょう…!

YouTubeに当時の実走映像がありました。まさに「地上の戦闘機」という例えにふさわしいエンジン音ですね…!

トヨタ 4500GT(1989年、第28回東京モーターショー展示)

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当時最新の電子制御、フロントミッドに搭載された300馬力を誇るV8エンジン、徹底的に空力を追求しつつ後席の快適性やラゲッジも確保したパッケージと、色々欲張りな高性能ツアラー。バブル絶頂期のイケイケな雰囲気が強烈に醸し出されています…!

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内装を見てビックリ。まんま80スープラのようなデザインのコックピットに加えてまさかの6速マニュアル…
いくらコンセプトカーとはいえ、この当時はまだ「高性能スポーツ=マニュアル」という考えが一般的であった事がよく分かります…!

トヨタ AXV-IV(1989年、第29回東京モーターショー展示)

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日本ではバブルが崩壊し、世界では地球温暖化が叫ばれ、省エネルギーが重視され始めた91年に発表された当時のトヨタ流「究極の省エネ車」。軽量、コンパクトをテーマに各所にアルミやマグネシウムを用い、エンジンに至っては2ストローク2気筒+スーパーチャージャー804ccで最高出力64馬力!4500GTからの落差が大き過ぎて耳キーンなりますよこんなの…

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ホイールはマグネシウム製、タイヤサイズは165/50 R16。スカスカなリヤ周りが哀愁を漂わせてますね…

トヨタ AXV-V(1993年、第30回東京モーターショー展示)

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AXV(Advanced Experimental Vehicle)シリーズの5台目は、「人と環境の調和を追求した次世代ツアラー」でした。
当時のトヨタの最先端技術を投入した車両(D-4エンジン搭載!)である点では先の4500GTと同様ですが、ひたすらに運動性能を追求するのではなく環境性能に重きを置いたパッケージングである点が非常に興味深い一台です。

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空力を向上させるためにドアハンドルにシャッターを付け、リアタイヤにスパッツを装着。驚異のcd値0.20を達成しています。

トヨタ RAV FOUR(1989年、第29回東京モーターショー展示)

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今でも人気の高いRAV4の祖先にあたるコンセプトカーがこのRAV FOUR。RVブームが巻き起こっていた当時、まだパジェロやランドクルーザーと言ったラダーフレームの本格派クロカン4駆が主流であり、乗り心地や扱いやすさを重視したコンパクトなモノコックSUVとしてこの車はたちまち話題となりました。

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結果、RAV4として1994年に市販され、以降ライトクロカン、都市型SUVとして新たなジャンルを開拓していきます。コンセプトの段階では50系ランクルのようなゴツさが全面に出ていてカッコカワイイですね…!このまま市販されても良かったのでは?という完成度の高さです…

トヨタ MRJ(1995年、第31回東京モーターショー展示)

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某国産ジェット機は関係ありません。SW20型MR2をベースに電動オープントップと後席を付けました!というこれまた欲張りなコンセプトカーです。

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いや乗れんやろ後席。
これまでCR-Z、80スープラ、86、様々なスポーツカーの後席に収まってきた私が断言しますが、これは無理があります。
あくまでも手荷物を乗せたり、子供用のスペースと割り切る必要がありそうですね…これに屋根が付くと考えるとかなりヤバそう。

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幸い、MRJのコンセプトを引き継いで市販されたMR-Sは2シーターでした。軽量化の事を考えるとソフトトップにしたのも賢明な判断だったと言えるでしょう…

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他にもいろいろな展示があり、30年前から現代まで、時代を経るに従って世界が刻々と変化を遂げていき、それによって求められる性能やコンセプトが変わっているという事が展示されたクルマから良く分かりました。ハイパワー車、エコカー、新しい価値観や楽しみ方の提案等々…
100年に一度の大変革と言われる現代の自動車社会、これから求められるクルマというのは一体なんなのか、意外とそのヒントがこの展示から分かるかもしれません…?
皆さんも是非、一度ご覧ください!会期は10/11までの予定とのことです。
(お出かけの際は最新の情報をもとに行動をして下さい)

企画展:30年前の未来のクルマ | イベント一覧 | イベント | トヨタ博物館 https://toyota-automobile-museum.jp/event/exhibition/special-20200425/

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