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展示『カノジョノ』作品紹介

こんにちは、にわぞのです。

展示『カノジョノ』開催まであと8日となりました。

今回は展示の内容について、書かせていただきます!
(作品の画像は、展示が終わり次第、アップさせていただきます)

◆『カノジョノ』とは?

今回の展示は、成人女性の内面を描きたくて制作したはんこです。

何歳になっても変わらない、人格の芯となっている部分
(あるいはなってしまっている部分)
それを女の子の姿で表し、
その心に寄り添う動物と一緒に、額におさめました。

『□□□』に入るカノジョたちらしいキーワードを想像して
楽しんでいただければ幸いです。

◆今回のポイントは額!!

今回の展示「カノジョノ」では、はんこを捺したものを初めて額に入れています。
その額に対してのこだわりというか、
「ここがオススメ!」なポイントをお伝えしたい!

というわけで、以下に10点それぞれの説明を書きますね。
(思ったより長くなっていて動揺)

△▲△

◆作品紹介

(1)トラ「依存」

画像1

正式名称は「彼女の『依存』」。
対象が人なり物なり行為なり、何かに依存してしまうというのはよくあることですが、度を越すとなかなかに本人もツラいものですよね。

どこかで意固地になって依存対象にしがみついている…という精神状態と、
その心に寄り添い、守るように存在するトラを彫りました。

初めに考えていた図案は、女の子がだいぶマリリン・マンソンさんのような雰囲気になってしまったので、ちょっと違うなと思い、
まだ幼い女の子に変更しました。

その際、この横に長い額を手に入れたので、これ幸いとばかりにこういう図案に決めました。
すっきりしていて、小さめの額だけど存在感がある。
そんな額だったからできた作品です。
(吊り下げるための金具アリ)

(2)ワオキツネザルとシマフクロウ「誤解」

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目つきが強すぎて誤解されてしまう、そんな彼女の両脇には、
やはり目ヂカラがあるワオとシマフクロウをおともに置きました。
でも彼らもちょっと女の子が気になっている様子。
3人そろって額の中からこちらを覗き込んでいるような、そんな感じ方もできますね。

額はゴールドなので、けっこうぴかぴかと光を反射します。
でもそれがきついものではないので、壁にかけて楽しめるかと思います。
(金具アリ)

(3)ワニ「臆病さ」

画像4


初めとはだいぶ違う図案に落ち着いた、ワニと女の子。
臆病な彼女は見た目を武装させて、本来の臆病さを掻き消そうとします。

そんな彼女を守ってくれるのがワニなのですが、心を許さないほうがよさそうな雰囲気……

シャチハタのインクでおしたら、太い線がしっかりしていて
顔に寄った図案をうまく引き立ててくれました。

正方形のゴールドの額は、彼女とワニが寄り添う姿を、家族写真かのように縁取ってくれます。
(金具ナシ)

(4)ハト「あやうさ」

あやうさ

ハトの群の隙間から見える彼女は、どこに立っているのでしょう。
川の土手なのか、ビルの屋上なのか。

いずれにせよ剣呑な雰囲気で、どこかの「きわ」に立っています。

いつからこうなのか、どうしてこうなのか。
不安感のあるハトの交差の中から、彼女の視線を受け止めてみてください。

シルバーの額で引き立つ、青いインク。
黒く捺すより少しだけ、現実味が薄れます。
(金具ナシ)

(5)ネコ「気分屋」

黒ネコの背中で読書中の彼女。
ネコが大きいのか彼女が小さいのか……
さておきとっても心地良さそう。

その日の気分次第で、やることを決める。気乗りがしなかったら休む。
そんな日々の暮らし方への憧れが、彼女を小さくしたのかもしれません。
ネコはちょっと迷惑そうですが、それでも振り落とさずにいてくれます。

額は画材屋さんで見つけた、あまりにもぴったりなサイズのものです!

はんこを捺したノートを持っていったのでフレームと重ねたところ、
ジャストサイズでした。

ハト「あやうさ」と同じ素材の額ですが、形状によって、中に入れるものによって表情が違うものですね。
「あやうさ」はフォーカスを合わせる感じ、これは広がりを表す感じがします。
(金具ナシ)

(6)バッファロー「優しさ」

優しさ

とにかくバッファローを彫りたい! そこから始めた図案でした。
バッファローと、その横にたたずむ彼女は、じっと一点を見つめています。
行く先を考えているのか、それとももっとずっと先が見えるのか。
ただただじっと見つめています。

ふたりの視線の先には、おそらく同じものがあるのでしょう。
互いに”静かな優しさ" があるからこそ、体の大きさにギャップのある彼女とバッファローは寄り添えるのです。

額を買い始めたばかりのころに購入したものなのですが、

ずっと何も中に入れずにいました。
ですが今回、バッファローと女の子を入れてみたら、
なんだかしっくりきました。
額は奥行きがあるので、自立します。
(金具アリ)

(7)ネコ「沈黙」

唇を噛み、ぐっと黙る彼女。
何かを見たのか、言われたのか。それでも彼女は沈黙したままです。
警戒してこわばった腕で、すがるようにネコを抱きしめます。
ネコは何も知らないで、ただただ体を預けるだけ。

白く塗られた木目の質感がすてきな額です。
(金具アリ)

(8)アロワナ「母性」

小さい子供の面倒をみる彼女。
苦にならないようで、にこにこしています。

普段から彼女には、「母性」としか言いようのない精神が宿っています。
それが良く働くか、欠点になるのか。
分かりませんが、今が彼女にとって幸せな時間なのだとしたら、それでいいのでしょう。

彼女のお腹の中にも、あたらしい命が存在しています。

この額は「孔雀」という名前が付けられていました。
クセの強い額なので中身をどうしようと考えていましたが、
なんだかこのはんこには、うまく合ってくれたようでよかった。
(金具アリ)

(9)オオカミ「痛手」

痛手



致命傷ではないけれど、傷を負うことはありますよね。

彼女の脇腹からは、赤い血が流れてワンピースを汚しています。
何があったのか、誰にやられたのか、それとも誰も悪くないのか。
原因は何にせよ、血はただ流れていきます。

死に至らずとも、傷は深いのです。

オオカミたちだけが彼女を守り、
そして傷が癒えるまで静かにそこに在り続けてくれるのでした。

写真だと見えにくいのですが、オオカミは別の紙におしてから
切り抜いてあります。
きれいに配置するには、しっぽと頭がどうしても重なってしまうので、
切り抜くことにしました。
重なった部分が少し浮いて、わずかに段差ができています。
はんこをおした紙を切り抜いて合わせるの、とても楽しいやり方ですね。
これはいい。今後もやろう。

額はとにかく、中身を引き立てることに向いたシンプルなものにしました。
(金具アリですが紐で吊るタイプです)


番外編

(10)ぬいぐるみと女の子

画像2

これは今回の展示にあわせたものではない作品です。
ただ、とても気に入っているものだったので、展示することにしました。
(金具アリ)

△▲△

▶︎私の描くワンピースの女の子たちについて

初めはみんな点目だったので「点目ガールズ」と呼んでいました。
それぞれに名前はまだありません。

なぜ揃いのワンピースなのかというと、
描こうと決めた時に、小さいころに読んだ「げんきなマドレーヌ」という絵本が頭にありました。
パリの寄宿舎で生活する女の子たちの物語なのですが、
主人公のマドレーヌがとにかく強い。
その印象があったので、制服のようなワンピースを着ているという設定にしました。
ワンピースの形は、
私が小学校の卒業式で着ていたもののイメージも、少しだけ入っています。

点目の眉なしで、口はだいたい閉じている。
それが基本形だったのですが、今回はもうすこし取り決めをゆるくして作ってみました。

△▲△

いかがでしたでしょうか。
ほぼ文字だけでの紹介でしたが、
そのなかに気になる作品があれば嬉しいです。

開催日まで、あとわずか。

それでは、展示でお待ちしております!



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