モリコロサイクルフェスティバル 2時間エンデューロ男子(4人) 優勝
エンデューロ種目ではじめて優勝しました。
今回は、地元愛知車連のバックアップで開催されるモリコロサイクルフェスティバルに参加してきました。
愛知県長久手市にある、愛・地球博記念公園内のサイクリングロードを利用して開催されるレースです。
モリコロパークを利用したホビーレースは年3回開催されていますが、モトバイクや地元愛三工業レーシングチームによるサポートが手厚く、人気のイベントです。
エントリーまで
今回は、練習仲間のY井さんが募集していた2時間エンデューロ(4名)にエントリーしました。
メンバーはY井さん、A井さん、O林くん、ぼくの4人。
一昨年の同カテゴリーは、強豪が多数出場してハイレベルな優勝争いが繰り広げられ、去年は三重の強豪三味線レーシングが圧倒的周回数で連覇しました。
今年は…とエントリーリストを見るとなんと三味線レーシングは不参加、また他の強豪勢もソロ・2人チーム・3人チームの部に参加しており、目立ったライバルは不在でした。
レベル別のクラス分けがないレースなので、初心者から超上級者まで幅広い走力の選手が同じカテゴリーにエントリーします。
表彰台は「運が良ければ」と思っていましたが、一気に優勝を狙える様相を呈してきました。
エンデューロで最も重要なのは出走順です。
チームエントリーのみのカテゴリーのため、ピットインが重なり集団は複雑な状況になります。
中盤を速いペースで走ることが出来るかどうかは、個人の独走力とある種の運(都合のいいパックに巡り会えるか)が大切になります。
先頭集団は最初の数周でほとんど崩壊しますが、最初の数周だけは少なくとも速いペースで走ることの出来る選手を出走させるべきです。
チーム内で最もその可能性があるのはY井さんかO林くん。経験値でY井さんとしたいところですが、Y井さんは数時間前の60分ソロにもエントリーしているため、疲労が懸念されます。そのため、最近の成長著しいO林くんを第一走者にしました(土下座する勢いでお願いしました)。
中盤は僕とA井さん、Y井さんは最終走者としてしっかり休養をとってから出走してもらいます。
レース当日
レース会場へ到着すると、アップするO林くんの代わりに2時間エンデューロのスタート待機列の最前列に並びます。
モリコロパークのコースはコース幅が思ったより広くなく、スタート位置が後ろすぎると先頭に上がることがほぼ不可能になってしまいます。クラス分けがなく、走力の揃っていない集団は中切れが連続するため、なんとしても先頭でスタートする必要があります。
アップを終えたO林くんに変わって自分もコースの試走時間を使ってアップ。ソロカテゴリーであれば一連の手順を全て一人でこなさなくてはなりませんが、こういうときにチームは便利ですね。
スタート列に他のチームの選手が並び始めます。
事前の調査では、自分たちよりも早そうなチームは見つけられませんでしたが、名も知らぬ強豪が参加しているのではないかと、ゼッケン番号・機材・体格などを見ながら、同カテで速そうなチームを探します。
上位入賞を狙っているチームは必ず前方に並ぶはずです。先頭から3列目までに並んでいるチームは、4人チームの部では1チームのみ。お名前は存じ上げませんが、地元のレースで何度かみたことのある選手です。
他の4人チームの全チームを確認することは叶いませんでしたが、他のチームはみなスタート並び列の中盤から後方に固まっていました。
レース前に、ピットエリアで練習仲間のY崎さんとお会いしてすこしだけ会話しました。Y崎さんは2人チームでのエントリーでしたが、交代予定時間が僕と同じで、もし一緒に走行できたらよろしくねとのことでした。
ピットエリアで、若い選手に「お久しぶりです!」と声をかけられました。
見れば、数ヶ月前に足助の山岳ライドで一緒になった学生の子でした。
大多賀峠でぶっ千切られた思い出が蘇ります。聞けば、僕たちと同じ2時間エンデューロ(4名)に参加しているとのこと。
いました、伏兵。
レーススタート
自分は第2走者のため、状況を観戦しながら逐一確認することが出来ません。スマートフォンでオンライン上のリアルタイム順位を見ながら大雑把に知るだけです。
マトリックスが提供するLAPCLIPのようなサービスでしたが、どうもサイトの更新にラグがあるようでした。そのため最新情報が手に入らず、レース状況を詳しく把握することは出来ませんでした。
レース開始直後から、O林君が先頭集団で走行していることは確認できました。ひと安心です。先頭集団にどうやら他の4人チームの有力どころは入っていない様子。スタートダッシュに無事成功しました。
規定走行時間を終えたO林くんが1位でピットイン。先頭集団で中切れにあってしまったと答えていましたが、わずか4周で2位に2分近い差をつけており、素晴らしい走りでした。
チームメンバーにICタグを足首に巻いてもらい、自分の出番(30分)です。
ピットレーンを出ることに、先程お話させていただいたY崎さんに後ろから声を掛けられました。なんと、運良くY崎さんと同時にピットアウトできたようです。速い集団を探すことの難しいチームエンデューロにおいて、非常に有利な展開です。
まだ元気 (写真・さえちゃん)
Y崎さんと2人パックになって周回を開始しましたが、Y崎さんの引きが序盤から非常に強力でついていくだけで精一杯になってしまいます。自分も一度だけ前に出てみましたが、僕がこのままのハイペースで周回を重ねるのは不可能だぞと焦りを感じます。
天候すこぶるよく、10月にしては気温も高く、体温の急激な上昇と喉の乾きを感じます。
炎天下のピットエリアで待ちだったため、熱にやられていたのかもしれません。
しばらくして、いいペースで走行する集団に巡りあいました。助かった。
Y崎さんに「ジョインしますか?」と聞かれたのでノータイムで「しましょう(ゼェゼェ)」と答えます。Y崎さんがもう一段ギアをあげたように感じて千切れ掛けますが必死に力を振り絞って集団に無事ジョイン。
集団の下りでしばしの休憩しつつモリコロパークの登り区間へ。登り区間でもY崎さんが元気で積極的に前を引いていきます。集団内でもうひとり走力のあるのが東海ポテンザジャージの少年。地元の平田クリテリウムで大人に混じってレースをしている少年です。2人が計測地点を超えてからもグイグイと先行していくため、平和に気持ちのいいペースで周回していた集団が急に活性化します。
ふるいにかけられたのは僕も例外ではなく、恐らくY崎さんの番手にいたかと思いますが緩い登りで中切れのきっかけを作ってしまいます。中切れしたのは僕の責任ですが、咄嗟の判断でローテを飛ばして中切れを埋める役目を後ろの選手に押し付けます。
セコいですが、Y崎さんと東海ポテンザの少年が作る早いペースで生き残るためにはそれが一番良い選択肢だったはずです。
中切れしかけたので後ろの選手にY崎さんを追わせる (写真・らいくん)
後ろの選手が頑張ってくれ、Y崎さんに追いつくことに成功します。というか、Y崎さんは脚を休めて僕を待っていてくれたようにも感じました。
Y崎さん強すぎます。男前すぎます。
僕たちを待ってまで協調するメリットが薄いにもかかわらず、申し訳なかったです。
必死にへばりつく僕と、とても楽そうなY崎さん (写真・かずさん)
東海ポテンザの少年は大人たちを振り切って先に行った模様。恐ろしい。
集団はペース維持で2周回。
Y崎さんは僕らのいる集団のなかでも別格で脚がある様子で、もっと速いペースで走行できるし、そうしたいはずですが、特にぼくのペースが全く上がらない。一人、体格の良い選手が現れてY崎さんほどのペースではないですが、長い時間引いてくれたりしました。こういう自主的に長い時間引いてくれる人にはどうぞどうぞと気持ちよく走ってもらいます。ローテが回ってきますが、少しだけ引くふりをして後ろに下がります。
3周目の長い下りの手前で、急にもうひとり速い選手が現れて牽引を開始しました(Strava Flybyで確認しても、一体誰で、どこから現れたのか全くわかりませんでした)。再び集団は活性化、Y崎さんは問題なくついていけるようでしたが、僕は完全にギリギリのいつ千切れてもおかしくない状況。またローテを飛ばし気味に番手を落としてDADDYの選手の後ろについて耐えますが、その選手がまさかのピットインでいなくなります。カテゴリー混走だとこのような判断ミスは良くあることですが、そこから集団復帰できる脚もなく、あっけなく千切れていきました。
しんどいマン (写真・さえちゃん)
前方に遠ざかるY崎さんを見送りながら単独でぐるっと1周。
僕は予定していた走行時間を終えたので4周完了でピットアウトしました。
(3周目でY崎さんに「あと何周?」と聞かれて「2周です」と答えましたが、正確には「あと1周」でした、すいません)
Y崎さんが本来走りたいペースに全くついていけず、逆に待たしてしまい、ひたすら迷惑をかけたことしか頭にありませんでしたが、3周ほど白目を剥いてついて行ったおかげで自分のチームの順位にはだいぶ貢献できた様子。
2位とのタイム差を更に広げて、3番手のA井さんへとパスしました。
3番手のA井さん、4番手のY井さんともに無難に周回を重ねてくれ、全く危なげなく1位で無事にフィニッシュ!
やったね! (写真・うどんこくん)
周回数は14周、過去の優勝者の中で2番目に遅いタイムですが、勝ちは勝ちです。
2時間総合順位でも16位なので、全体の中でもそこまで遅いわけではないとは思いますが。
レースの反省
W'balを見る限り、やはり最初の1周目で激しく追い込まれています。
2周目の登りで-1.9W'balまで追い込まれているので、それはつまりCP(クリティカルパワー≒FTPと少し違いますが似たようなもの)を更新した可能性を示唆していますが、その後のタレ方がひどいです。
LAP別では
1周目 大会計測7:39 (Strava 7:28) 243w
2周目 大会計測8:19 (Strava 8:09) 219w
3周目 大会計測8:13 (Strava 8:03) 206w
4周目 大会計測10:58 (Strava 8:55) 208w
平均202w NP222w IF0.975 (試走のログが残っているので正確ではありません)
と、1周目だけ極端に強度が高く、それ以外はLT域~SSTまで落ちていますす。3~4周目はもう少し頑張りたかったです。
しかし、交代直後から都合の良い集団などいるはずもなく、1周目からY崎さんのペースについていくことがあの状況では最もベストな選択だったと思うので、千切れるまでついていくという作戦で良かったと思います。
ただ、去年のヴェロフェスタの2時間ソロでは、集団の人数こそもっと多かったですが8分を切るくらいのペースで120分巡航できていたため、今回のように短時間の4周回だけであればもっと速いペースで周回できるだろうと思っていました。思ったよりタイムが伸びなかったなという印象です。
疲労も溜まっておらず、体調も良かったため、ここまでパワーが出ない(30分ピークパワーより20wほど低い)ということは、言い訳ですが炎天下にやられたのかなと思っています。来年も同じコンディションであれば冷たい水とビーチパラソルとレースクイーンくらいは用意したいところですね(笑)
モリコロのように、緩い登りと下りが連続する常に踏み続けなくてはいけないコースでは、パワーの低さ、FTPの低さを強く感じます。
モリコロ程度の緩い斜面では、体重の軽さが全く生きてきません。むしろ、非力な欠点が目立ってきてしまう気がします。
しかし、自分よりも体重の軽い選手がもっと速いペースで巡航している様を何度も目撃しているため、パワー不足を体重のせいには出来ません。
引き続きトレーニングに励みたいところです。
優勝を狙ったエンデューロ種目で、無事に優勝できたことにはホッとしていますが、個人的な結果には不満と後悔が残りました。
せっかく一緒にコースインしたY崎さんには助けてもらってばかりで、なんの助けも出来なかったです。
強い強いチームメンバーのおかげで、今年ホビーレース2勝目。
エンデューロ種目では初めて優勝できました。
レース後の祝勝会まで本当に楽しかったです。
ありがとうございました!
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