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庭師の服たち 2

手ぬぐい…枝や汚れから頭を守ってくれます。木の枝で擦ったり、刃物で切ってしまったときにお役立ち。縦に破きやすい手ぬぐいは、緊急で止血のために使うこともできます。柄は麻の葉や青海波など、昔からの柄が多い。あまり派手すぎなければ好みのものを使うのが◎なにより自分が楽しめます。

脚絆…乗馬ズボンや靴下の上から巻くもの。藍染めされた薄い布地で、上に紐がついている。結び方は何通りかあるが、私はちゃんと結べたことがない。(巻きつけて中に入れたり、チョウチョ結びしたりするのだが、なかなかうまくいかなかった…)
裾から汚れが入らないようにするだけでなく、縛って締めるので血流促進して、動きやすくする効果もあります。

足袋…植木屋さんならほぼ必ず履いている、足袋。実は外仕事では植木屋が唯一許されている(工事や建築現場は使用禁止になった)。二股に分かれている靴は、世界でも日本だけらしい。

木に上るときに、ぐっとふんばれたり、枝の股に指をひっかけられる。後ろは薄いゴムなので、かなり軽く、動きやすい反面、ゴツゴツしたところは痛いという側面も。生地が薄いので、寒さに弱く、冬は先が凍りそうになる。こはぜという金具で留めるものがメインだが、マジックテープで留めるものもある。こはぜの場合は個数によって長さが変わり、脚絆があれば7枚、なければ12枚がオススメ。メーカーは主に「力王」と「丸五」が有名(私は親方にならって「力王」の紺の7枚を使っていた)。

手甲…手首に巻いて汚れを防いだり、怪我の防止のためのもの。脚絆と同じく藍染の薄い生地。長さがいくつかあるが、女性は短めのほうが使いやすいと思います。糸の色でバリエーションも楽しめるので、お好きなものを。足袋と同じく、これもこはぜで留める。

手袋…掃除するときは、手のひらがゴムのものや厚いもの、革手袋が使えるが、木の枝を切るときは、薄い手袋を使うと良い。一枚100円以下でワークマンなどでも売っている。すぐに指先が破れやすいので、使い捨てになる。

(おまけ)
半纏…それぞれ柄を加えたり、家紋を入れたりしてオリジナルなものを作る羽織。今も昔ながらの格好を大切にしている人は、会社や個人ごとにある。江戸時代は、施主ごとに何枚も持っていることが、ステータスだったという話も。

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