Surface Pro 9が届いたよ

ちょっと時間が経ってしまいましたが、前回の記事で買ったSurface Pro 9が届いたので、使ってみた感想を書いてみようと思います。

ARM対応Windowsアプリ

Windows on ArmはX86 X64アプリも動作させることができますが、せっかくならArmネイティブ対応したアプリを使いたいところです。どんなアプリが対応してるんだろう?と思って調べていたところ、awesome-native-app-windows-armというまとめを見つけまして、参考にさせていただきました。

Google Chrome

購入前に調べていたところ、「ChromeはArmに対応していないのでEdgeを使う必要がある」という記事を読んでいました。
購入後に調べていたところ、ChromeのCanary版ではArm対応しているということがわかり、Canary版をインストールして使ってみていました。

※Canary版とは、Chromeの実験的ビルドのことで、製品版(Stable)に入る前の実験的な機能が入った、開発者向けのビルドです。頻繁に更新があり、新しい機能をいち早く試せるメリットがある一方、不安定でたまに動作がおかしくなったりします。

しかし、この記事を書こうと思って今日改めて確認していたら、なんと3月26日のブログ記事でChromeの全バージョンがARM対応することが発表されていました!

さっそくStable版のChromeを入れてみました。

chrome.exeのプロセスがARM64になっている!

というわけで、これからはARMマシンでもGoogle Chromeが使えるようになったのでした!めでたしめでたし

Visual Studio Code

さすがMicrosoft純正テキストエディタというだけあって、VSCodeはARMネイティブ対応してます。GitHub Copilotも使えるのでサクサク開発できます。
データベース管理やHTTPリクエスト機能など開発に必要なツール群をVSCode拡張機能で整えている人は、ARM Windowsでも問題なく開発を進められるでしょう。

Flutter

FlutterアプリのWindowsデスクトップ向けのビルドは2024/03/31時点ではmasterブランチのFlutterのみ対応しています。
GitHubのissueがあります

とはいえWindows x64用のビルドはできますし、Android向けのビルドも問題なくできます。モバイル向けのFlutter開発であればARM Windowsでも十分こなせるのではないかと思います。

IntelliJ IDEA

Android Studioなど数々のIDEの土台となっているIntelliJ IDEAもARM Windowsに対応しています。Android用の開発機としてはFlutterアプリでもネイティブアプリでもARM Windowsは十分役に立つということですね。

GoやNode.jsやJavaもARM Windowsにネイティブ対応しているので、モバイルだけでなくサーバーサイドの開発にもARM Windowsは活躍しそうです。

VLC Media Player

現行バージョンはARMネイティブ対応していませんが、開発中の次のバージョン(4.0)にて、ARMネイティブ対応するっぽいです。
下記よりWindows ARM64のNightlyビルドを入手することができます。

LTE

Surface Pro 9のもう一つの魅力がLTE接続です!
(世間的にはむしろARMよりこっちの方がアピールポイントな気がする)
モバイルWi-Fiやテザリングを使うことなく端末のみでモバイル回線に接続できてどこでもインターネットが使えるというのは、とても便利だと思います。

先日旅行に行ったときにGoogleマップで周辺の地図を調べようとしましたが、モバイル端末の画面だと狭い範囲しか表示できなくて不便だなぁと感じていました。
タブレットを使えば広い範囲を表示できますが、そのために別途モバイルWi-Fiを持ち歩いたりテザリングをしたりするのは少々手間ですし、モバイルWi-Fiやテザリング端末の電池持ちも気にしなければならなくなります

また、出先やカフェでちょっとした作業をしようと思ったときに必ずしもフリーWi-Fiが見つかるとは限りません。
Wi-Fiがあったとしても、パスワードがかかっていなくて接続して良いのか不安になったり、SNS認証が必要だったり、速度が全然出なかったり…
いろいろあります。

LTE接続がこんな悩みとはおさらばできます。
強いて言うなら通信量が気になるくらいですが…
私は現在格安SIMの月20GBプランを使っているのですが全然使い切れていなくてもったいないと思っているので、むしろSurface Pro 9のLTEによって通信量をもっとたくさん使えるようになったらいいなと思っています。

APN設定をしてもLTEにならない問題

APNの設定をしたときにちょっとハマりました。SIMカードのAPN情報を入力して接続を確認してみたものの、なんか通信が遅い。

Googleのスピードテストやfast.comにアクセスしたりしてみましたが、下り5Mbpsくらい・上り0.3Mbpsくらいしか出ていませんでした。
接続種別もHSDPAと出ているし…

いろいろ調べたところ、APNの設定をする際に「APNの種類ーインターネットおよびアタッチ」というのを選択する必要があるらしいことがわかりました。
半信半疑でAPN設定をやり直してみたところ、下り130Mbpsくらい・上り30Mbpsくらいと劇的に改善しました!

LTEでGoogleのスピードテストしてみた

というわけで、もしSurfaceのモバイル回線通信が遅いという方がいましたら、「APNの種類ーインターネットおよびアタッチ」を選択するのを忘れないようにしてみてください。

キーボード

英字配列キーボードに慣れすぎて国産ノートPCを買えない体になってしまった私ですが、なんとSurface Pro 9対応のキーボードは英字配列が売られていました!!神!!!!

純正というだけあって使い心地はとても良いです。ペアリングなども不要で、本体にくっつけただけですぐ認識してくれました。便利!

電池持ち

公式サイトによると、ARM版Surface Pro 9のバッテリー持続時間は19時間だそうです。
まだ長時間外に持ち出したことがないので19時間いけるかどうかはわからないのですが、家の中で持ち運んで使っていてもなかなかバッテリー減らないなという印象はありました。

これだけ長く持つなら、ちょっとカフェで作業したいくらいだったらACアダプタを持ち運ばなくても良いかもしれませんね。

重さ

キーボードを付けても、普段通勤時に持ち歩いている会社のMacBook Proより軽いです。まぁ、スペック的にはちょっと低めになりますが…

位置情報

Windowsタブレットにしては珍しく(?)GPSが使えるので、Googleマップなどでより詳細な位置情報を使用することができます。外出先での利用を想定している感じがします。


…というわけで、まだまだこれから触ってみないとわからないことは多々あると思いますが、第一印象としては良い感じです。AndroidやWebの開発用にも使えそうなことがわかりました。

Windows on Armの今後に期待です。

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