カプースチンスペシャルナイト@サントリーホール2024.8.30


はじめに


これは、2024年8月30日にサントリーホールで行われたコンサート「カプースチンスペシャルナイト」の備忘を兼ねた個人的な感想です。

MCなど

上野:こんばんは。サクソフォンの上野耕平です。
角野:ピアニストの角野隼斗です。今日はみなさま、ようこそここまでたどり着いてくださいました。
上野:あはは。本当にそうですよね、たどり着いて。外は大変なことになっていて。でもこのプログラムですから。台風でも乗り越えてきますよね。

角野:カプースチンを知ったきっかけは?
僕は東大で東大ピアノの会に入っていて、そこでかな。東大ピアノの会って変わった曲を弾いている人が結構いて、カプースチンを弾いている人がいてそれで知って、いくつか弾くようになったと思う。
上野:YouTubeで●●(→忘れた)を見て知って。
角野:大阪はいらっしゃったことありますか?
上野:焼き肉を食べに
す:よく来るんですか?焼き肉を食べに。
う:いや、さすがに焼き肉を食べるのが目的ではなく。フェニーチェ堺に来たことがあります。

す:この曲を弾くのは初めてですか?
う:初めてです。なんといっても僕は、ここサントリーホールで演奏するの、まだ2回目なんですよ。
す:それは・・
(角野さんは数えきれないくらい演奏してますね)

(そのほかのMCは後日)

演奏の感想など


演奏前のソリスト2人のトークは、まるで漫才のようで、とても面白かった。

プログラム最初のピアノソロは、どれも素晴らしかった。唸るように美しく豊かに響くピアノの音色。ノリとキレが抜群でダイナミック。この日の演奏の中で一番良かったと思う。

次のピアノとフルート・チェロの三重奏。ピアノはノリもキレもよく、音量も豊かに響いてとてもよかった。しかしほかの楽器の音量がいまいちで、全体としてあまりピンとこなかった。それはピアノの音が大きすぎるというのではない、ピアノの音量はそのままでよいと思う。特にフルートは全体的に音が小さく、大部分が聞こえず何を吹いているのかよくわからなかった(1階席左ブロックの中央付近の席でしたが)。ステージから一番遠いお客様にも音が届くように、豊かな音量があれば、迫力があってよかったのではないかと思いました。

サクソフォンの5重奏も格好よかった。

サクソフォンの協奏曲、全体的におとなしいというか、オケもソリストもスタンダードな弾き方でした。あまり冒険しない、テンポを忠実に刻むような弾き方で、やや物足りない気もした。
ピアノが指揮者の前あたりのオケの中に置かれていて、オケのメンバーに混ざって角野さんも登場。お客さんはとりわけ大きな拍手をしていました。しかしピアノも控えめな感じで、あまり目立ちませんでした。ピアノがメインの曲ではないからかもしれない。
演奏後、角野さんは指揮者の方に促されて立ち上がりお辞儀。オケと一緒に舞台袖に戻りました。

ピアノ協奏曲は、ピアノがそれまでよりおとなしく、音量が控えめに聞こえました。オケも特に1・2楽章は丁寧な弾き方で、ノリやキレがいまひとつな感じで。角野さんはオケと合わせようとオケの音を聴きながら弾いていて、それで音量が抑え気味、かつ遠慮がちなのかなと思ったりしました。ドラムとピアノとの掛け合いは、キレもあって楽し気でよかった。3楽章に入り、角野さんのキレの良いピアノに触発されて、終盤になって次第にオケのノリとキレが増していき、迫力満点に盛り上がりました。でもピアノの音量がちょっと足りない気がしました。もうワンランクボリュームがあったらとてもダイナミックでパワフルでよかったのではないかと思ったりしました(個人的な好み)。今度は上野さんが、オケに混ざって演奏していたようでした。

アンコールはまず上野さんがステージに出てきて、それを追いかけるように角野さんがサクソフォンを手にして登場。
上野さんのアンコールのために作った曲を弾いてくれたのですが、曲も演奏もとても素敵でした。美しく歌い上げる旋律、そこにハーモナイズするピアノ。のびやかで、二人のよさが存分に発揮されていたのではないかと思いました。

おわりに


プログラム最初のピアノのソロが、一番素敵でした!
ノリもキレも抜群で、カプースチンといったらこういう感じで、という自分のイメージにぴったりだったからかもしれません。


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