見出し画像

なぜ、人は「鬼滅の刃」で魂が震えるのか?!

こんにちは、新田です。

劇場版「鬼滅の刃〜無限列車編〜」が、
いよいよ200億を突破して、
歴代1位を本気で狙いに行っていますね。

ジブリ、ディズニー、新海誠といった、
「ブランド」
と呼ばれる数々の映画を、
漫画原作のアニメが超えてしまうのは、
本当に歴史的瞬間なんじゃないかと思います。

ところで、
この作品がどうしてここまでヒットしているのか??ということを、
これまでブログやメルマガで何度も取り上げて来たのですが、

今日は、今まで話したことない観点で、
「鬼滅の刃が大ヒットしている要因」
をお伝えできたらなと思います。


この映画「鬼滅の刃」が時代に受け入れられた最大の要因・・・

それは、

この作品で描かれている

「死生観」

にあるのではないか、
と僕は考えています。


その「死生観」がよく現れているのが、
今回の映画のCMです。

観てないって場合でも、
CMだけでいいから見てみて欲しいです。

映画「鬼滅の刃」のCM

このCMで、敵である「鬼」が、

「お前も鬼になれ!!」

っていうセリフがありますよね。


この物語では、鬼になると、
太陽の光を浴びない限り、永遠に生きることができるのです。


だから、煉獄に、

「お前せっかく強いのに、年取ってどんどん弱くなるの嫌でしょ?
だから、鬼になって、一緒にずっと強くなり続けようぜ!」

っていう提案をするのです。


それに対して、煉獄さんは、こんなことを言います。
(尊敬してるので、僕も「さん」付けしますね。)


「老いることも死ぬことも、
人間という儚い生き物の美しさだ。」


めちゃかっこいいセリフですよね・・・!


この映画に出てくる鬼というのは、ひたすら強さだけを求めていて、

「いかに(個人の)強さの頂点を極めるか・・・!?」

を考えています。


それに対して、煉獄さんをはじめとする、
この物語における「人間たち」は、

「美しさ」

を大事にしているのです。


人間は、切られたら簡単に死ぬし、
放っておいても死ぬ・・・。

とても儚い生き物だけど、
だからこそ「美しい」んだ。

と煉獄さんは言うのです。


そして、その「美しさ」こそが、
煉獄という男の強さの源泉にあるのではないか?と思います。


煉獄は、ただ熱いだけの男ではないのです。

美しさが、眩しい炎となって、
「刃」に宿っているのです。


それは、常に、

「自分はいつ死んでもいい」

という覚悟を持っているからです。


たとえ自分が死んでも、
最後まで自分の責務を全うし、
そして次の世代に炎を受け継ぐんだ、
という明確な意思を持っています。


戦前の日本人って、今では考えられないくらい
本当に精神性の高い人ばっかりなのですが、
それは「死」というものに、
本気で向き合っていたからなのではないでしょうか。

鬼滅の刃は、まさに、
日本人のもともと持つ精神性が
しっかりと描かれています。


一方で、今の僕らはどうでしょう??


「コロナが怖いから家から出たくない」

とか言ってたりするのです。
(煉獄さんが聞いたら、何て言うか・・・!)


別に家にいることが悪いわけではないし、
感染の対策はちゃんとしたら良いのですが、

「死ぬのが怖いから、何もしない」

のは、おかしな話なんですね。


だって、人って、いつ死ぬか分かんないんですよ。

コロナで死ぬより、交通事故で死ぬ確率とか、
転んで頭打って死ぬ確率とか、
餅を詰まらせて死ぬ確率の方が、はるかに高いのに、

"今更"コロナで死ぬのが怖い、って思うのは

「死について考えることが、なくなってしまったから」

なのです。


なので、
「〜〜人死亡!」
と言われたら、急に怖くなって、
メディアに踊らされてしまうのです。


僕らは、コロナが流行ったって、
何も変わらない生活を送っています。

そもそも、毎日免疫の高まる食生活、
浄化の習慣、適度な運動をしているし、
「いつ死んでもいい」
って常に思ってるから、恐怖とか1ミリもありません。


歴史に残る偉大な経営者は、
皆、「死」というものを、何らかの形で経験しています。

死にかけた経験があったり、
身近な人が亡くなったり、
何らかの形で「死」に触れて、
「死」について真剣に考えて、

そして、

「今日、死んでも悔いのない生き方」

をするようになるのです。


でも、別に死にかけた体験をしてなくたって、
僕らは、物語を通して疑似体験できるので、
死について考える機会は、いくらでもあります。


そして、この「鬼滅の刃」という作品にも、
それはよく表れています。


鬼たちは、死ぬことを極度に恐れています。


彼らには、人生の目的なんてものはなく、

「ただひたすら、永遠に生きていきたい」

ということしか頭にありません。

だから、負けそうになったら、
平気で逃げていきます。


それに対して、主人公は、

「逃げるな卑怯者!!!」

と叫ぶのです。


映画でのこのシーンは、本当に、
日本人たちの「魂の叫び」を
代表しているように感じました。


コロナという幻想(夢)の中で、
死ぬのが怖いことを言い訳に、
何もせず、自粛こそ正義とされていた今年、

「そんな生き方、美しくないだろ!!」

と突きつけているように思えたのです。


だから、映画を観ていて、
魂が震えて、感動するのです。


この映画のキャッチコピーは「心を燃やせ」ですが、
これは単に「うぉーー!!」みたいな、
そんな熱さとは違います。


「美しく生きろ。」

ということです。


「鬼滅の刃」の登場人物って、
かなり重要キャラでも平気でバンバン死んでいきます。

つまり、「死」と常に隣り合わせで生きているのです。

だから、皆、生き様が美しく、
たとえその人が死んでも、
その人の炎は、次の人に受け継がれるのです。


そうやって、炎を受け継いでいき、
どんどん大きくなっていくからこそ、

美しさを力に変えることで、
人間よりもはるかに強い鬼たちを
人間の力で倒すことができるわけです。


鬼たちは、ずっと生き長らえて、
ひたすら強くなり続けることを目指します。

それはまるで、ピラミッドの頂点に、
一歩ずつ登っていくかのようです。


しかし、人間は、美しく生きることができる。

「美」とは、階段を登った先にあるものではなく、
「無限」の世界です。

つまり、段階的な成長の先にあるものではなく、
いきなり「頂点」に行くのです。


この映画のタイトルは、

「鬼滅の刃〜無限列車編〜」

ですが、

まさに、無限(究極の美)に向かって進む列車に乗る物語です。


列車は途中で、闇の中に止まってしまいます。

だけど、そこで、心の炎を燃やし続けた男がいて、
最後まで美しい生き様を見せてくれるのです。


その生き様に、
「無限の世界」
を垣間見ることができるし、

だからこそ、その後の「夜明け」が、
感動的に美しく感じてしまうのです。


煉獄さんを見習って、

「今日が最後のつもりで生きているか?」

ということを、

僕も改めて、自分に問うてみようと思います。

ぜひ、ご一緒に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?