見出し画像

趣味で人はつながれるのでしょうか、砂丘はどこまで続くのでしょうか

インターネットが普及するもっと前、パソコン通信時代から「趣味が合いそうな人」を客観的に観る機会が増えた。
そして、

「この人とおれは趣味が同じだから、ぜったいに気が合う!!」

と確信し、気分が高まったりもした。

しかし、実際に会うと、気が合う場合と気が合わない場合があった。

気が合わないときの失望感は、大きかった。

何しろ、趣味といったって私の場合、かなりせまい。
漠然と「買い物が好き」とか「ゴルフが好き」というのとは違うのだ。

「これが好きな人だったら、きっと気が合うに違いない」
と思っても不思議はないではないですか。

だが、合わないときは合わない。

今、熱心に観ているユーチューブチャンネルがあるのだが、
「この人たちとはきっと楽しく話ができるだろうな」
という確信がある。しかし、もしも実際に会ったら、

たぶん、楽しく話もできないし、相手は不思議なものを観るような目つきで私を観て、他人行儀な態度で、離れていくだろう。

その後、私は閉館した動物園にしのびこみ、
何も動物のいない檻を見続けるだろう。

雨空の下で。

おしまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?