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お水と記憶

私が幼少の頃、母が何度も話してくれた水にまつわる記憶の話です。

母がまだ小学生の時(母は小学生のうちに母を亡くしたので小学校の低学年の時の記憶なのだと思います。)、『東京では食事後の食器は灰で洗っていた様で、その時の川にはメダカやクチボソが沢山いて、水がとても綺麗だったと、そのうち洗剤が登場して、あっという間にメダカ達の姿は消えてしまった。』という話を何度も話してくれた事を最近良く思い出します。

私は大阪で生まれ育ちましたが、大阪でも山側だった事から周りには池や田んぼがたくさんあり、綺麗な小川や用水路がが流れていて、小さい時にはタニシを取ったりなど小川や用水路で水遊びをするがとても楽しかった事を覚えています。

綺麗な水の川で遊んだ思い出は、何だか春の陽気のようにポカポカとして暖かく、キラキラした思い出としてほんわかと甦ります。

きっと母はその時の東京の川が好きだったんだろうなと、また、短い間しか側にいる事の出来なかった母親との食器洗いという一緒に過ごした思い出として、心に強く残っていたのかもしれないなと思いました。

それで何度も私に話し聞かせてくれたのかもしれません。

私は現在、福井県の敦賀市に住んでいます。人口が少ないからでしょうか、三方が山に囲まれているからでしょうか、とても水が綺麗に感じます。コーヒーを淹れると、とても美味しいです。

子供が小さな時は、近所の用水路や川に、海にと沢山水遊びをしました。暑くなると学校唐帰ってきたら毎日田んぼの横の用水路で子供達は遊んでいました。

こうやって、小さな頃の思い出の一つとして、綺麗なお水で遊んだ事が記憶に残って行くんだなと思いました。

コロナの流行で全く母に会えないからか、最近は母の話をフトした時に思い出す事が多くなりました。そこから、自分が使うお水を少しでも綺麗なままで川に戻せたらと思うようになってきました。

今までもお店と家では環境とコーヒーへの匂い移りなどへの配慮から、ヤシの実洗剤を使っていましたが、もう一つ踏み込んでみようと思い、木の灰とホタテ貝パウダー(ホタテ貝パウダーは下の息子が幼児期にアレルギーがあり、色々調べてお世話になったものです。環境にとても良いです。)を混ぜ合わせてオリジナルの食器洗い粉を作ってみました。

簡単な洗い物なら、このパウダーで洗っています。どうしても気になる汚れ物や油物は、熱湯とシャボン玉石鹸EMにチェンジしました。(環境に一番良いようで、東京の橋を洗う洗剤として使用されていると知り選びました。)
洗濯洗剤などもシャボン玉洗剤にかえてみました。

最近、海の水がいいからと、アレルギーの症状がある小さなお子さんを敦賀に連れてこられた時に立ち寄られたお客様がいらっしゃいました。その時に、海の水がいつまでも綺麗であってくれたらと思いました。私も息子が小さな時、同じ理由で夏になると毎日夕方になると海に連れて行っていたからです。

只今大きくなった下の息子が釣りに夢中になり、釣った魚を捌いて調理したがるようになりました。いつまでも綺麗な敦賀湾であって欲しいと思うようになりました。

母の話から、身近にあるお水は成長と共にある思い出と切り離す事のできない大切な記憶であり、また、大切にしたいものでもある事に改めて気付きました。

私一人が洗剤をやめたからと言って、海や川に流れ込む水質が劇的に良くなるとは思いませんが、それでも流れ込んだ灰やホタテ貝パウダーが少しでも水を浄化してくれたらと思います。私の子供達の子供達もそのまた子供達の世代もいつまでも綺麗なお水の思い出が残る場所でありますようにと心から思います。

そして、東京では無いですが、母が子供の頃好きだった綺麗な川をいつまでも維持できますように。いつまでも美味しいコーヒーを淹れる事ができますように、とも心から思い、お水を大切に使いたいと思う今日この頃です。

#灰で食器洗い #昔の東京の川 #敦賀のお水とコーヒー

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