NITROID ZERO story -背景-
三角です。
私はNITROIDシリーズの制作に携わっていて主にインスピレーションやアイデア、イベントなどの担当させていただいています。
nanochan(Twitterリンク)の助手みたいなところの立ち位置にいます。
NITROID ZERO storyと名前をつけましたが、制作秘話や裏側、バックグラウンドストーリーなどを不定期で紹介していこうと思います。
今回は「背景」に込められた意味について解説していきます。
NITROID作品の「背景」について
NITROID作品の背景は風景や装飾などが描かれていません。
度々リクエストでかっこいい背景の作品も欲しいとリクエストをいただきますが、背景が描かれていない理由を説明していきます。
1.「始まり」であることの表現
何も描かれていない、背景に何も存在していない状態は「始まり」を表現しています。
真っ白=0として、グレーの配色がされてるのは0から1に色づいた、始まりの意味になっています。
無彩色が主なベースとなっていて有彩色とは違い白と黒の混合で作られています。
「受け取った側の捉え方や意思で色づいていく」ことや「色付けていくのはあなた自身であること」の意味が込められています。
信念や野望、勇気などを持って始まりから色鮮やかに自分の世界を染めていく始まりの土台となっています。
2.「かすみがかった世界」の表現
この背景だけで単体でみると気づきにくいと思いますがこの背景は単色で塗りつぶしただけではなく何枚かのレイヤーで作られており、それぞれ透明度の違いやかすかなノイズやズレなどか重なってかすみがかった表現がされています。
現実の世界でも生きていれば様々なノイズに囲まれて、ズレが生まれて心にモヤがかかることがあると思います。物事の始まりはいつも先が見えず不安を抱えることがあると思いますが背景の表現として「様々な人の心の中の不安」などが表されています。
3.主人公を絞りたかった
髪や表情、服や背景等それぞれに意味を込めて制作をしていますが「背景は背景という主役」でそれぞれのデザインを主役のように扱っています。
一見キャラクターが主人公と思われがちですが、それぞれに意味がある場合に視覚的な情報が多くなってしまうとそれぞれの強調したい意味が薄まってしまうことから伝えたいことを絞り込むとこのような背景が最適ということになりました。
NITROID RESISTANCE side storyでは逆に背景を加えて「全体の雰囲気で1つの表現」をしたりしています。
4.最後に
NITROID作品の制作はどんなものを描くかの前に「どんな意味を伝えたいか」の話し合い、コンセプトからいつも始まります。
そして決まったコンセプトから制作のルールに沿って表現を行いそれらが一つにまとまって作品の1つになっています。
作品を見て「意味」や「特別感」を感じる場合はもしかしたらnanochanが込めた意味と自身の今の心情や環境が一致して視覚的に重なりを感じて疎通しているのかもしれません。
今後も制作の裏側をご紹介していくので楽しみにお待ちください。
◼︎nanochan Twitter
◼︎NITROID RESISTANCE Open Sea
https://opensea.io/collection/nitroid-resistance
◼︎コンセプト
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