異世界狩人飯#1

あの頃みたいになろう系的な小説を書きたいな~、なんて思いつつ。
というわけで今回は、思い付きでつらつら小説書いてくだけのnoteです。

別にたいした事は書かないので、お暇な方だけ見ていただければと。


↓以下なろう的小説↓

「はぐっ…はむっ…むぐ…んん…ごくんっ。」
旨い。やはり獲れたての新鮮な肉は最高だ。
手持ちの少ない調味料をケチっても、かなりいい味が出る。
しっかりと血を抜けば、魔猪だってこの通り。
「はぐっ…んぐっ!あちち…」
少しかじっただけで濃厚な肉汁が溢れ出る。
「むぐむぐ…ごくんっ…ふぅ。」
やはり最高だ…この世界は…
「…アイツにも、見せてやりたかったなぁ…。」


ここは、俺が元々生きていた世界とは別の、いわゆる異世界という所だ。
この世界には勿論魔族が居る。だが、魔王といった存在は居ない。
その代わりに、神同士で戦争を繰り広げている。
この異世界の中にも複数の異世界があり…まぁややこしい話ではあるが、いくつかの平行世界を束ねて一つの世界になっている。
というのも、元は一つの世界だったが、神々の中で違反を犯したり、意見が割れたりとかで、独立した神が別の世界を作り、そこを根城としているらしい。
要するに、俺が今居るこの世界が大元で、その周りに平行した小さい世界が広がっている…という感じ。
故に、別世界から送られてきた魔族や魔獣といった、危険な生物は居ても、魔族の軍というよりは、平和にさせすぎない為に送り込んでいる、所謂嫌がらせというか。
まぁそのせいでそこら中に魔物が蔓延っているが、もと居た世界と違って、いくら狩っても怒られない。

もと居た世界では、俺は交通事故に遇った。
大雪の夜、仕事から帰る途中で、スリップしたトラックに巻き込まれて即死。
ここに連れてきてくれた女神さんが言うには、顔の原型が残っていなかったそうだ。
んで、異世界で第二の人生を謳歌してくれ、と。
「ねー?あたしって優しいよね~。」
25という若さで亡くなった俺に気を遣って、もと居た世界と同じ年齢、同じ見た目でこの世界に転生させてくれた。
「あたし的には?もうちょいイケメンに作ってあげてもよかったんだけどさ~。」
それと、この世界では、ゲームみたいな世界と違って、ステータスとかいう物は数値化されていない。その代わり努力すればちゃんと成長を実感は出来る。
まるで、ゲームの世界観を現実にしたような…
「あ、この先の村の近くにミノタウロスの迷宮あるじゃん!ミノタウロスとか食べたら旨いんじゃね?」
「だーもううっせぇなお前は!!!」
さっきから無視し続けてたが我慢の限界だ。
「大体テメェ女神なのに何で時たま俺のとこに現れんだよ!仕事どうした仕事!」
「え~、だってタカヒロの料理美味しいし?」
俺を転生させてくれた女神は、そもそも転生権を貰える人間がどうのとかで、時たま俺のところに来る。
最初は気が向いたら様子を見に来る程度だったが、たまたま食事中に来たときに飯を一口くれてやったら、かなりの頻度で来るようになった。
「つか、ずっと思ってたけどよ、その見た目と口調どうにかならねぇのか。目のやりどころに困るし、口調ギャルだし…」
蔦が身体に巻き付いているだけで、ほぼ裸な上に、ヘソや耳にはガッツリピアスをつけている。
「しょうがなくね?ギャルだし」
「何でギャルが女神やってんだっつってんだよ!」
「あー…それな…」
え、何この空気。
俺地雷踏んだ…?
「えっと…なんか、すまん…」
「…大丈夫。話してないあーしが悪いし。あ、ミノタウロスって人肉じゃないっぽいよ。やっぱ食えるくない?」
「いや切り替えはえぇなオイ!?」
心配して損したわ。…まぁでも、たぶん言いたくない事なんだろうな…
「ったく…まぁいいや、わかったわかった、迷宮な…お前も手伝えよ?」
「は?だる…あーし女の子なんだよ?」
「女神だろうが!ぜってぇ俺よりつえぇんだからちったぁ働け!」
「じゃ、狩ったら呼んでねー!ばいー!」
「あの野郎…」

そんなこんなで。
チートの能力も無ければ、特別落ちこぼれでもない微妙な強さ。
ハーレム作れるイケメンでも無ければ、美少女に恵まれていないわけでもない微妙な運。
魔王に侵略されてる訳でもなければ、野原で昼寝が出来るほど平和でもない微妙なファンタジー世界。

この話は、このファンタジー世界で、俺はどれだけ謳歌出来るのかという挑戦と。
どれだけ旨い飯にありつけるかという、グルメな旅。

「あ、ちなみにミノタウロスは影世界の神の手下だから、がんば~。」

先が思いやられる。

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