落ち着きたい

忙しなく今日も今日が通り過ぎていく。
意味を求め過ぎている。
もっとぼんやりとしていたい。

やりたい事は沢山ある、それ故に何処から手をつけようかと迷って、そして迷った分、時間は刻々と通り過ぎていく。

今日を境に気温は下降気味になるらしい。
十一月も終わりが見えてきて、ふと立ち止まると、周りの景色は様変わりしていた。夕暮れ時、街を照らす街路灯を私は点と点を結ぶように歩く。すれ違う人々は早歩きをして、肩を窄めて、手を衣類に隠す。落ち葉を掻き集める老人や、何処からか聞こえて来るはしゃぎ声、子供たちは皆、風の子、元気の子。私は冬が好きだ。温かいおいしい物、寒さを凌ぐ羽織り物、透き通った空気、冷たいからこそ、温もりが浮き出るように肌身に感じれる。息を吐くたびに、白い息が見えるのは、何か自分の中に溜め込んでいたものが、目にみえるように、吐き出せたのを確認できる。何故だか、心が冷静でいられる。けれど孤独を感じることもある。だから、皆縋るように温みを求める。

「生きる意味とは何だ
寝起き一杯のコーヒーくらいのものか」

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